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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年09月23日
こんにちは、平島です。
先週土曜日にアップした内視鏡チャンネルの動画で
「藻活」
について解説しています。
https://www.youtube.com/watch?v=z0Fb9UOYP4E
「藻活」とは日本人の元来の食生活の中心である
海藻類
などの食物繊維を摂取する大切さが海外などのセレブを中心に注目されている食習慣の見直しを指しています。
私も
福岡院での勤務のホテル宿泊の際には
朝食では必ず
「藻活」
を意識して、
海藻類
や
タンパク質
食物繊維
を朝からきちんと摂取するように心がけています。
私は、結構熱い飲み物などが好きですが、
食道がんを意識して、
少し冷ましてから飲んだりする
ようにしています。
熱々の味噌汁とか好きですが、きちんと冷ますようにしています。
食道がんの原因のひとつに
「熱すぎる飲食物の嗜好」
という項目もあるぐらいですので、気をつけた方が良いですね。
今回は、日本人における食道がんの原因について、詳しく解説していきたいと思います。
食道がんは、
食道の粘膜から発生する悪性腫瘍
で、
日本でもがんの中で注目すべき疾患の一つです。
食道がんは早期発見が難しいため、
進行した段階で発見されることが多く、
治療が難しいケースもあります。
そのため、食道がんのリスク要因を理解し、予防につなげることが非常に重要です。
日本人における食道がんの発症には、アルコール摂取が大きく関わっています。
特に、
日本人は遺伝的にアルコールを分解する能力に個人差があり、
食道がんの原因となる
アセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH2)の活性が低い人が多い
です。
ALDH2が不活性または低活性の場合、
アルコールが体内で分解されにくく、
アセトアルデヒドという有害物質が体内に蓄積します。
このアセトアルデヒドが食道の粘膜にダメージを与え、がんのリスクを高めることが知られています。
さらに、アルコールを摂取する習慣がある人は、
特に
「顔が赤くなるタイプ」の人
は、
食道がんの発症リスクが高まる傾向があります。
このタイプの人は、
アルコールを分解する過程でアセトアルデヒドが高濃度で蓄積されやすい
ため、食道への影響がより強くなります。
喫煙も食道がんの発症に強く関連
しています。
タバコに含まれる有害物質は、
食道の粘膜に長期間にわたってダメージを与え、
がん細胞の形成を促進します。
喫煙とアルコール摂取の両方が重なること
で、
食道がんのリスクはさらに高まるため、
これらの習慣を持つ人は特に注意が必要です。
喫煙が食道に与える悪影響は、
タールやニコチンなどの化学物質が食道を通過する際に粘膜に付着し、
炎症や細胞変異を引き起こすことにあります。
食道の細胞が長期にわたりこれらの化学物質にさらされることで、
がんに進展しやすい異常細胞が増殖するリスクが高まります。
日本人の食文化には、熱い飲み物や食べ物を好む習慣があります。
しかし、
熱いものを頻繁に摂取することは、食道がんのリスク要因
になるとされています。
熱い液体や食べ物が食道の粘膜を刺激し、炎症を引き起こすことで、
長期的に食道がんのリスクが高まることが指摘されています。
特に、
温度が高すぎる飲み物(70℃以上の熱いお茶やスープなど)
は食道の組織にダメージを与えやすく、
これががん発症の一因となります。
食道がんのリスクを抑えるためには、
適切な温度で飲食することが推奨されます。
食道がんと食生活の関連性も注目されています。
特に、
日本の伝統的な食文化では、
塩分の高い食べ物や漬物、燻製食品、保存料が多く含まれた食品
が食道に負担をかける可能性があります。
これらの食品が食道粘膜に直接的なダメージを与え、
がん細胞の発生リスクを高めると考えられています。
一方で、
野菜や果物に含まれるビタミンや抗酸化物質
は、がんの発症を抑える効果があることが報告されています。
食道がんの予防には、バランスの取れた食生活が重要です。
特に、
新鮮な野菜や果物を積極的に摂取し、塩分や保存料の多い食品を控えることが推奨
されます。
ヘリコバクター・ピロリ菌の感染や、長期間続く逆流性食道炎
も、食道がんのリスクを高める要因の一つです。
逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流し、食道の粘膜にダメージを与えることで慢性的な炎症を引き起こします。
この炎症が長期間続くと、
食道粘膜の細胞に異常が生じ、がんのリスクが増加
します。
日本人に多く見られる食道がんは、いくつかのリスク要因が複合的に影響しています。
以下の予防策を実践することで、
食道がんのリスクを大幅に減らすことが可能です。
食道がんのリスクを減らすためには、生活習慣の改善が鍵となります。
これを機会に、日々の生活を見直して、健康的な生活を心がけていきましょう。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。