gototop

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ

Clinic Blog

メインビジュアル

イヌリンと腸内環境の関係!?

2025年04月28日

  • 院長ブログ

こんにちは、平島です。

あとわずかで4月も終わりますが、GWは飛び石連休のようで、平日は通常通り仕事という人も多いかと思います。

横浜院、福岡院共に

4月29日から5月6日

までGW休暇を頂いております。

ホノルルトライアスロンまで

約3週間弱

と迫ってきました。

仕事が忙しいので、なかなか時間が取れませんが、

細切れ時間

を利用して追い込んで練習しています!

イヌリン

という食物繊維を聞いたことはありますか?

私は

イヌリンの粉末

を毎日、

豆乳と青汁、大豆きなこの粉、イージーファイバー

と一緒に混ぜて飲むようにしています。

「イヌリン」という食物繊維が、私たちの腸内環境にどのような良い影響を与えるのかについて、解説していきたいと思います。

イヌリンとは?

イヌリンは、ゴボウ、キクイモ、チコリ、玉ねぎ

などに多く含まれる

天然の水溶性食物繊維の一種

です。

特に注目すべきは、

イヌリンは

私たち人間の消化酵素では分解されず、そのまま大腸まで届く

という特徴を持っていることです。

つまり、

イヌリンは小腸では吸収されず、大腸に到達してから本格的に働き始める

のです。

イヌリンの腸内での働きは?

大腸に届いたイヌリンは、腸内に生息している

善玉菌(特にビフィズス菌など)のエサ

になります。

これを

プレバイオティクス効果

と呼びます。

善玉菌はイヌリンを発酵分解して、

短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸など)

という成分を作り出します。

この短鎖脂肪酸には、以下のような重要な働きがあります。

○腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える

○腸のバリア機能を強化し、異物や病原菌の侵入を防ぐ

○腸の動きを促進し、便通をスムーズにする

○免疫細胞を活性化し、全身の免疫機能をサポートする

つまり、イヌリンは腸内の善玉菌を増やし、腸内フローラ(腸内細菌叢)のバランスを整えることで、間接的に私たちの健康を支えているのです。

イヌリンがもたらす腸内環境への具体的効果とは?

では、

イヌリンを摂取することで得られる腸内環境へのメリットを具体的にみていきましょう。

1,善玉菌の増加

イヌリンは、特に

ビフィズス菌の増殖を促すこと

が分かっています。

これにより腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが改善され、腸内環境が健康的な状態に近づきます。

2,便通改善

イヌリンは水分を吸収してゲル状になる性質があり、便のかさを増して

腸の蠕動運動

を促します。

これにより、

自然な排便が促進され、便秘の予防・改善に効果が期待できます。

3,免疫力の向上

腸内環境が整うことで、腸に集まる免疫細胞が活性化され、全身の免疫力も向上します。

感染症予防やアレルギー症状の軽減にも良い影響がある

と考えられています。

4,血糖値の上昇抑制

これは、

イヌリンが腸内で糖質の吸収をゆっくりにするためです。

糖尿病予防を意識する方にも注目されています。

イヌリン摂取時の注意点

健康効果が期待できるイヌリンですが、摂取の際には注意も必要です。

特に、

初めてイヌリンを摂る場合、

一度に大量に摂取するのは避けた方がよい

でしょう。

腸内細菌が急激に発酵することで、ガスの発生やお腹の張り、腹痛といった症状が出る場合があるから

です。

まずは

1日2~3g程度

からスタートし、体調をみながら徐々に増やしていくのが理想的です。

また、

もともと腸が過敏な体質の方(過敏性腸症候群の方など)は、特に慎重に摂取量を調整することが大切です。

まとめ

イヌリンは、

自然な形で腸内環境を整え、

便通を促し、

免疫力や血糖コントロールにも良い影響を与える優れた成分

です。

ゴボウや玉ねぎ、チコリ、キクイモ

など、日常の食材から摂るのはもちろん、

最近ではイヌリンを配合した健康食品やサプリメントも登場しています。

「腸を整えたい」

「便秘を改善したい」

「免疫力を高めたい」

という方は、

ぜひイヌリンを日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

ただし、無理なく、少量ずつ。

腸と対話するように、ゆっくり取り入れることが成功のコツです。

では、今週も頑張っていきましょう!

3分でわかる!苦しくなく痛みに配慮した内視鏡検査(胃カメラ)の特徴
癌にならない腸活 実践メルマガ講座 ヨーグルト 内視鏡チャンネル

この記事を書いた人

平島 徹朗 医師

平島 徹朗

医師

国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。

アーカイブ