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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ

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発酵性食物繊維と腸内環境の深い関係 ― 乳酸菌やビタミンDの併用で腸はもっと元気に!?

2025年07月07日

  • 院長ブログ

こんにちは、平島です。

梅雨も明けてしまって、いよいよ地獄の真夏に突入ですね。

この夏のテーマは、

暑さの中で耐えて走れるようになる!

です。

ホノルルトライアスロンの最後の10Kmランは正に

ハワイの日差しと体力の闘い

なので、

これを乗りきる練習に日本の夏はちょうど良いかなと考えています。

最近、診療をしていると、

現代人の腸は、思っている以上に疲れているなあ

と感じます。

便秘、下痢、ガスがたまる、肌荒れ、免疫力の低下

こうした症状の背景には

「腸内環境の乱れ」

が関係していることが少なくありません。

では、どうすれば腸の健康を守ることができるのでしょうか?

そのカギのひとつが、

「発酵性食物繊維」

です。

さらに、

乳酸菌やビタミンD

との組み合わせが、腸を内側から整える強力な武器になることがわかってきました。

◆ 発酵性食物繊維とは?

食物繊維には、

水に溶ける「水溶性食物繊維」

水に溶けない「不溶性食物繊維」

があります。

特に腸内細菌にとって重要なのは

「水溶性の発酵性食物繊維」

です。

この繊維は大腸まで届き、腸内細菌(特に善玉菌)によって発酵・分解されます。

その過程で

「短鎖脂肪酸(酪酸・酢酸・プロピオン酸など)」

が作られ、これらが腸のバリア機能を高め、炎症を抑え、免疫細胞を活性化します。

また、

発酵性食物繊維は腸内のpHを下げることで悪玉菌の増殖を抑制し、腸内フローラのバランスを整える働きもあります。

代表的な発酵性食物繊維を含む食品:

  • 大麦(βグルカン)

  • 玉ねぎ・ごぼう・アスパラガス(イヌリン、フルクタン)

  • 大豆・納豆・味噌など(オリゴ糖)

◆ 乳酸菌と組み合わせると相乗効果が

善玉菌の代表ともいえる乳酸菌は、腸内環境改善に重要です。

ただし、

乳酸菌は大腸に届きにくいという弱点もありますが、

乳酸菌の主な働きは、

小腸での免疫活性化スイッチを押す

ということですが、

発酵性食物繊維を組み合わせることで、効果が倍増してきます。

乳酸菌の「エサ」となるプレバイオティクス(=善玉菌を育てる成分)として働くため、

食物繊維と乳酸菌を同時に摂取することで、乳酸菌の定着・増殖を助け、腸内環境の改善効果を高めます

発酵食品(豆乳ヨーグルト、ぬか漬け、キムチなど)や、プロバイオティクスサプリと組み合わせるとより効果的です。

◆ ビタミンDも腸の健康に不可欠

ビタミンDといえば骨の健康のイメージがありますが、実は腸内環境との関係も深いことが近年わかってきました。

ビタミンDには、

腸管の粘膜バリアを強化し、腸内の炎症を抑える作用

があります。

また、

免疫細胞に直接働きかけ、過剰な免疫反応(アレルギーや自己免疫疾患)を抑える働き

もあります。

腸内細菌のバランスが乱れると、ビタミンDの受容体(VDR)の働きも低下し、悪循環に陥る可能性もあるため、

乳酸菌や発酵性食物繊維との相乗的なアプローチ

が有効です。

ビタミンDを多く含む食品:

  • 鮭、サバ、イワシなどの青魚

  • 卵黄

  • きのこ類(特に干ししいたけ)

日光浴による合成も重要ですが、現代人は紫外線対策や屋内生活で不足しがちです。

血中25(OH)D濃度

を測定し、不足していればサプリメントで補うのがとても重要です。

となります。

◆ まとめ

腸内環境を整えるためには、発酵性食物繊維の摂取をベースに、乳酸菌とビタミンDをうまく組み合わせることがポイントです。

腸は

「第二の脳」

とも呼ばれ、全身の健康に影響を及ぼします。

毎日の食事に「腸に良い選択」を取り入れて、内側から健やかな体を育てていきましょう。

では、今週も頑張っていきましょう!

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この記事を書いた人

平島 徹朗 医師

平島 徹朗

医師

国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。

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