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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年01月12日
こんにちは、平島です。
寒さが一段と強くなってきましたが、
私は
Tシャツにパーカー
で普段は過ごしています。
クリニックでの診療では常に半袖です。
運動をして、筋肉を鍛えてから
は、薄着で過ごせることが多くなってきましたし、
福岡院への移動も週に1回ぐらいと多いですが、
移動中も結構半袖
で過ごしています。
風邪を引く人も多くなってきた季節ですが、
「どのように対処していけば良いでしょうか?」
ということを聞かれることが多くなってきました。
「風邪かな?」と思った瞬間に、
総合感冒薬を飲む
これは多くの人にとって
“当たり前の行動”
かもしれません。
しかし医学的に見ると、
風邪の初期に総合感冒薬を飲むことに、風邪を早く治す効果
はありません。

一般的な風邪の原因のほとんどはウイルスです。
そして現在、
風邪ウイルスを直接殺す薬は存在しません。
市販の総合感冒薬に含まれているのは、
解熱鎮痛薬、鼻水止め、咳止めなどの対症療法薬
です。
つまり
「症状を一時的に和らげる」
だけで、病気そのものを治すわけではありません。
総合感冒薬の問題点は、
必要のない成分まで一緒に摂取してしまうこと
です。
たとえば喉が少し痛いだけなのに、鼻水止め、咳止め、解熱剤、カフェインまで入っているケースは珍しくありません。
特に注意したいのが
カフェイン
です。
風邪を治すために最も重要なのは
「睡眠と休息」
ですが、
カフェインは眠りを浅くし、回復を妨げる可能性
があります。
つまり、
治すために飲んだ薬が、かえって治りを遅くする
という矛盾が起こり得るのです。
風邪の鼻水や咳は、
体がウイルスや炎症物質を外に出そうとする生理的反応
です。
無理に止めても根本的な改善にはならず、鼻水止めは中耳炎リスクを高める可能性も指摘されています。
咳止めについても、
「確実に咳を減らす」
という強いエビデンスはありません。
では、
風邪のひき始めに何をすればよいのでしょうか。答えはシンプルです。
① とにかく休む・よく寝る
睡眠時間が短い人ほど、風邪にかかりやすいこと
が研究で示されています。
免疫を最大限に働かせるには、休養が最優先です。
② 水分補給と栄養
脱水を防ぎ、体が回復する材料を与えます。
③ 薬を使うなら「単剤」で必要最小限
○発熱や痛み → アセトアミノフェンやイブプロフェン
○痰が絡む → 去痰薬
○喉の痛み → トラネキサム酸を試すのは一案
「全部入り」の薬ではなく、
今つらい症状に合った成分だけ
を選ぶのが合理的です。
薬以外で、科学的に一定の根拠があるものもあります。
● はちみつ
スプーン1杯のはちみつを寝る前になめることで、咳の頻度や重症度が軽減すること
が示されています。喉の保湿にも有効です。
※1歳未満の乳児には絶対に与えないでください。
● 温かいチキンスープ
欧米では
「おばあちゃんの風邪薬」
と呼ばれ、炎症反応を和らげる可能性が報告されています。
何より、温かく栄養と水分を同時に摂れます。
軽い風邪の多くは、病院に行かなくても自然に治ります。
無理に薬で症状を抑えて動き回るより、
しっかり休むことが最短の回復ルートです。
そして、無理をしないことは自分のためだけでなく、
周囲にうつさないためにも重要
です。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。