gototop

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ

Clinic Blog

メインビジュアル

胃もたれの対処法!?

2026年02月09日

  • 院長ブログ

こんにちは、平島です。

寒かったり、昼間はやや暖かくなったりと体調を崩しやすい日が続きますが、

寝るときの加湿は十分していますか?

私は、象印のスチーム式加湿器で夜間もきちんと加湿して乾燥しないように、

そして、ウィルスなどに感染しないように注意をしています。

冬は運動不足ということもあり、

「最近、少し食べただけで胃が重い」

「以前ほど脂っこいものが食べられなくなった」……。

こうした「胃もたれ」を感じたとき、皆さんはどうされていますか?

「トシのせいかな」と市販の胃薬で誤魔化していませんか?

実は、

胃もたれは単に「胃」だけの問題ではありません。

それは、

あなたの「胃の粘膜」が弱り、さらにその奥にある「腸内環境」が悲鳴を上げているサインなのです。

1. 胃もたれの原因は「粘膜の緩み」にあり

胃内視鏡検査(胃カメラ)を行っていると、胃もたれを訴える方の胃には二つのパターンがあります。

一つは、

ピロリ菌などの影響で粘膜が薄くなっているケース

もう一つは、

見た目には大きな異常がないのに症状が出る「機能性ディスペプシア(FD)」と呼ばれるケース

です。

後者の場合、

原因の一つとして考えられるのが、胃や小腸の

「粘膜のバリア機能」の低下

です。

私たちの消化管には、外部からの刺激物や未消化の食べ物が体内に侵入するのを防ぐ

「タイトジャンクション」

というファスナーのような結合構造があります。

このバリアが緩むと、

本来なら通過させないはずの物質が粘膜の隙間から侵入し、微細な炎症を引き起こします。

この炎症が胃の動きを鈍らせ、あの嫌な

「重さ」や「もたれ」

を生じさせるのです。

2. ビタミンD 4000IUが「胃のバリア」を再構築する

ここで登場するのが、最近のブログやYouTubeでも繰り返しお伝えしている

ビタミンD

です。

ビタミンDは骨を強くするだけでなく、実は粘膜のタイトジャンクションを強化する

「接着剤」

のような役割を果たしています。

一般的なサプリメントの基準では、1日400〜800IU程度が推奨されることが多いですが、

私は

「1日4000IU」

の摂取を推奨しています。

なぜこれほど高用量なのか。

それは、

日本人の多くが深刻なビタミンD欠乏状態

にあり、

粘膜を「維持」するだけでなく「積極的に修復」するためには、米国の耐容上限量に近いこのレベルの補給が必要だからです。

4000IUという量は、副作用のリスクが極めて低く、かつ最大の治療的効果を引き出せる絶妙な量になります。

これで腸と胃のファスナーをギュッと閉め直すことが、胃もたれ解消の第一歩になります。

3. オメガ3脂肪酸で胃と脳の「炎症」を消し止める

次に大切なのが、

油の選択

です。

現代の食事に多いサラダ油(オメガ6系)は、体内で炎症を促進する物質に変わります。

胃がもたれやすい人の粘膜は、いわば常に小さな

「慢性炎症」

が起きている状態です。

この慢性炎症を消してくれるのが、青魚に多く含まれる

オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)

です。

オメガ3には強力な抗炎症作用があり、荒れた胃粘膜を鎮め、柔軟性を与えてくれます。

さらに、

オメガ3は「脳」の材料にもなります。

脳の情報の受け皿を柔らかく保つことで、ストレスによる胃腸の動きの乱れ(脳腸相関の悪化)を防ぐことができます。

胃をいたわることは、あなたの心(脳)をいたわることでもあるのです。

4. 腸内環境を変える「乳酸菌1日1兆個」

さて、

胃の調子が悪いとき、実はその下流にある「腸」も例外なく乱れています。

便秘や下痢、お腹の張りがある状態では、胃からの排出がスムーズにいかず、渋滞が起きて胃もたれが悪化します。

この渋滞を解消し、腸内環境を劇的に変えるために私が提案しているのが、

「乳酸菌1日1兆個」

という考え方です。

「1億個や10億個じゃダメなの?」

と思われるかもしれません。

しかし、私たちの腸内には約38兆個もの菌が住んでいます。

数億個程度の菌を投入しても、既存の悪玉菌の勢力に押し流されてしまい、なかなか環境を変えるまでには至りません。

圧倒的な数、つまり

「1兆個」

という量を毎日送り込むことで、初めて腸内フローラの勢力図を書き換えることができます。

1兆個という物量が、腸内のゴミ(腐敗物質)を一掃し、結果として上流にある「胃」の負担を劇的に減らしてくれるのです。

まとめ:胃もたれから解放されるための「処方箋」

胃もたれを「ただの胃の疲れ」で片付けてはいけません。それは全身の炎症、そして将来の健康への警告灯です。

  1. ビタミンD 4000IU:胃と腸のファスナーを閉め、バリアを強化する。

  2. オメガ3脂肪酸:粘膜と脳の慢性炎症(ボヤ)を消し止める。

  3. 乳酸菌 1日1兆個:圧倒的な物量で腸内フローラを刷新し、胃の渋滞をなくす。

この3本の柱を軸に生活を整えるだけで、あなたの胃は驚くほど軽くなり、食事を心から楽しめるようになるはずです。

「薬に頼らず、体の土台から立て直したい」

そう思われた方は、ぜひ今日からこの栄養戦略を取り入れてみてください。

自分の胃カメラの画像を見るのが楽しみになるような、そんなピカピカの粘膜を一緒に目指しましょう。

では、今週も頑張っていきましょう!

3分でわかる!苦しくなく痛みに配慮した内視鏡検査(胃カメラ)の特徴
癌にならない腸活 実践メルマガ講座 ヨーグルト 内視鏡チャンネル

この記事を書いた人

平島 徹朗 医師

平島 徹朗

医師

国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。

アーカイブ