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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年03月23日
こんにちは、平島です。
YouTubeのチャンネル登録者数が
94万人
を超えて、もう少しで100万人突破が見えてきました!
https://www.youtube.com/@naishikyo_ch
5月17日にホノルルトライアスロン
に参加しますので、それまでに100万人突破してくれるとうれしいですね。

「キリキリ痛む」
「重苦しい」
「焼けるような感じがする」……。
診察室で皆さんが訴える
「胃痛」
の表現は実に多彩です。
しかし、
多くの人が市販の鎮痛剤や胃薬でその場をしのぎ、「いつものことだから」と放置してしまっています。
毎日数多くの胃カメラを行い、胃粘膜を内視鏡で直接診ている立場から考えると、胃痛は単なる不快な症状ではありません。
それは、
「胃粘膜のバリア」
が崩壊し、脳へと続く炎症の負の連鎖となっている可能世があります。
私たちの胃の中では、常に
「攻撃因子(胃酸や消化酵素)」
と
「防御因子(粘膜のバリア)」
が激しい戦いを繰り広げています。
○攻撃因子: 食べ物を溶かし、殺菌を行う強力な酸。
○防御因子: 酸から自分自身の胃壁を守るための分厚い粘膜層。
このバランスが崩れたとき、
本来は味方であるはずの胃酸が自分の胃を溶かし始め、痛みを引き起こします。
ここで注目したいのが、粘膜の最前線にある
「タイトジャンクション」
という結合装置です。
私たちの胃腸の細胞同士は、ファスナーのような構造でギュッと密着し、有害物質の侵入を防いでいます。
しかし、
ストレスや悪い食習慣によってこのファスナーが緩むと、胃酸や毒素が粘膜の隙間から侵入します。
これがいわゆる
「リーキーガット(腸もれ、胃もれ)」
の状態で、神経を直接刺激してあの嫌な痛みを生じさせるのです。
実は、
胃腸と脳は迷走神経という巨大なネットワークでつながっており、
24時間絶えず情報を交換しています。
これを
「脳腸相関(のうちょうそうかん)」
と呼びます。
胃で起きた炎症は、細菌の毒素である
「LPS(エンドトキシン)」
を血中に放出させます。
これが脳に届くと、脳内の免疫細胞を暴走させ、認知症の原因となる
ゴミ(アミロイドβ)
の蓄積を加速させてしまうのです。
つまり、
「胃が痛い」というサインを無視することは、20〜30年後の認知症リスクを放置すること
と同義なのです。
胃が痛いとき、多くの方は
PPI(タケキャブ、タケプロン、ネキシウムなど)
という胃酸を抑える薬を処方されます。
しかし、
これらの長期服用には慎重になるべきです。
○認知症リスク: 近年の研究では、PPIの長期服用が認知症の発症リスクと相関することが示唆されています。
○不消化とガスの発生: 胃酸は食べ物を消化する大切な役割を持っています。
薬で酸を抑えすぎると、不消化なまま食べ物が腸へ送られ、異常発酵が起きます。これが
お腹の張りやガスの原因
となるのです。
薬はあくまで「その場しのぎ」であり、根本的な解決にはなりません。
胃腸の粘膜は人体で最も代謝が活発で、なんと
約3〜5日
ですべて新品に入れ替わります。
今日から本気で取り組めば、10日間で胃腸環境を物理的にリセットすることが可能です。
| アクション | 具体的な内容 |
| 超加工食品の排除 | 菓子パンやカップ麺に含まれる乳化剤は、粘膜のファスナーを溶かす「破壊神」です。10日間はゼロにしましょう。 |
| ビタミンD 4000IU | 粘膜のタイトジャンクションを強固に締め直す「接着剤」です。目標血中濃度50ng/mLを目指し、戦略的に摂取します。 |
| 腹式呼吸(朝晩30回) | 鼻から吸ってお腹を膨らませ、口から細く長く吐き出します。横隔膜を動かすことで自律神経を整え、胃の蠕動運動を正常化させます。 |
| 乳酸菌 1日1兆個 | 圧倒的な物量で免疫スイッチ(パイエル板)を叩き、全身の炎症を鎮めます。 |
胃痛は、あなたの体が「今の生活を見直して」と送っている重要なメッセージです。
胃酸を敵にするのではなく、胃酸に負けない「強い粘膜」を自分自身の力で作っていきましょう。
10日間のリセットが終わる頃には、胃の痛みだけでなく、頭のモヤが晴れ、心まで軽くなっているのを実感できるはずです。
あなたの胃は、必ずその努力に応えてくれます。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。