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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年07月07日
こんにちは。副院長の東です。
7月に入り夏日が続いています。
気温が40度近くなる都市もあり、梅雨らしい期間は短く夏に入った感じです。
こまめな水分補給で熱中症対策してください。
超音波内視鏡検査
胃粘膜下腫瘍の診断の中でとても重要な検査が、超音波内視鏡検査です。
EUSと呼ばれるこの検査は、主に粘膜下腫瘍や胆のう、胆管、すい臓の精密検査の際に用いられます。
通常の胃カメラの機能に加え、先端に超音波プローブを搭載した専用の機種を使用します。
超音波検査と言えば、体表にゼリーを塗って行う腹部超音波検査がありますが、
違いはというと、やはり目的とする臓器までの距離になります。
超音波内視鏡検査は食道、胃、十二指腸の中から超音波を当てることができます。
腹部超音波検査は皮下脂肪があり、すい臓の場合胃の裏側に隠れているため超音波が届きにくくなります。
胃粘膜下腫瘍の診断の重要な点は、粘膜のどこの層に腫瘍ができているかがを判断することです。
そして、超音波検査のによる白黒のパターンから、腫瘍がどんな腫瘍なのかを絞り込むことができるのです。
そして、計測機能をもっているため、比較的正確な大きさを測定できます。
大きさが20mm未満で、増大している場合は超音波内視鏡検査を考慮します。
20mmを超える場合は、EUS-FNAという、EUS装置を用いた針生検で組織の診断が必要になってきます。
いずれも、GISTかそうでないかを診断することが主たる目的なのです。
特殊な内視鏡機器であるため、残念ながら当院では超音波内視鏡検査をしていません。
また、SMTの精密検査においてもCT検査が必要になるため、
やはり大学病院、総合病院に受診しての検査が必要になります。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。