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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年05月25日
こんにちは。副院長の東です。
何となくじめじめした季節に入っています。
6月の梅雨の季節に向かいつつありますね。
除湿などの空調で体調変化をきたしやすくなりますので、気を付けましょう。
キウイフルーツと心の健康
日常食べている食品を使った研究結果が発表されました。
どんな食品の類かというとフルーツでした。なんとキウイフルーツでした。
確かにスーパーでも最近よく目にします。SunGoldキウイです。
キウイフルーツが苦手、アレルギーがある方もよく目にしますが・・・。
オーストラリアからの研究報告なのですが、
ビタミンCが豊富なキウイフルーツの摂取により、
高度気分障害の人に対し心理的ウェルビーイングを改善するか検討しています。
軽度から中等度の気分障害を有する18から60歳の成人26例が対象となり、
4週間の期間中、参加者はキウイフルーツを1日2個、対照群は通常の食事を摂取していました。
2週間のインターバル後に、今度は食事内容をスイッチして行われました。
主要評価項目、キウイフルーツ摂取期間と通常食摂取期間との気分障害総スコアの平均変化でした。
副次的評価項目は、血中ビタミンC濃度、ウェルビーイング、活力、消化器症状でした。
結果ですが、通常の食事と比較しキウイフルーツ摂取時の方が有意に改善していました。
✓ 気分障害の総スコアは65.2%(p<0.001)
✓ ウェルビーイングは10.5%(p<0.01)
✓ 活力は17.3%(p=0.001)
✓ 血中ビタミンC濃度は27.5%(p=0.002)
✓ 消化器症状は16.2%(p=0.003)
改善していました。
キウイフルーツの摂取により、気分障害の総スコアが有意に低下し、ウェルビーイング、活力、ビタミンC濃度が改善しました。
そして、消化器症状の重症度も有意に減少していました。
https://www.mdpi.com/2072-6643/17/8/1375
この研究結果ですべての方が同じような結果が出るとは限りません。
さらなる研究が必要ですが、日常食べることがあるキウイフルーツで心の健康が得られる可能性があるということに驚きです。
ビタミンC濃度は高くなりますので、持続的な適量の摂取は有効かもしれません。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。