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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年09月25日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、腹痛の患者さんに多い「急性虫垂炎」のお話です。
当院は予約制ですが、かかりつけの患者さんが良く「腹痛」などで
予約外で受診します。
その中に急性虫垂炎の方もいらっしゃいます。
急性虫垂炎の初期症状は、
➀心窩部痛やへそ周囲の漫然とした痛み
②食欲不振
③吐き気、嘔吐
④軽い下痢、便秘
ひどくなると発熱し、腹痛が強くなってきます。
患者さんの話を聞いていると、胃腸炎かな?と思う時もあるのですが
下痢の回数が少ない、痛みが強いなどの症状から鑑別していきます。
そして一番の所見としては右下腹部痛の圧痛です。
急性虫垂炎は、クリニックで診断、治療するのは難しく、
手術ができ、入院できる施設での治療が必要です。
先日も、前日からの腹痛、下痢(2回程度)、吐き気、
当日は下痢(1回)、嘔吐、腹痛の増強、発熱(37.4℃)の方が受診されました。
当初は胃腸炎かな?とも思いましたが下痢の回数は少なく、嘔気、嘔吐も軽い、
腹痛が強いなどの症状から急性虫垂炎も考え、右下腹部を押してみると
そこだけに限局する腹痛を認めました。
急性虫垂炎の可能性が高いと判断して、近隣施設へ紹介しました。
急性虫垂炎の症状は、典型的なものも多いため、
上記のようなエピソードがあれば、あなたも急性虫垂炎かもしれません。
あまり我慢しすぎると虫垂の膿がおなかの中にひろがってしまい、
重症化することもありえます。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。