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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年11月06日

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は「珍しいおしりのがん」のお話です。
おしりにも「肛門がん」というがんができます。
私は、消化器内視鏡医なので肛門がんの発見が仕事です。
治療は外科医が行います。
肛門がんは非常にまれな疾患です。
内視鏡時に発見することも非常にまれです。
しかし、発見が遅くなると肛門機能を失い、人工肛門になってしまうことがあります。
よって、他のがんと同様に早期発見が大事になります。
内視鏡の挿入時、抜去時に詳細な観察が必要になります。
肛門の観察は不快感を伴うため、鎮静剤を使うことで時間をかけて観察が可能です。
下記症例の患者さんはおしりの違和感などは全くなく、偶然受けた大腸カメラで発見されました。
内視鏡抜去時に9時方向にわずかな色調変化、隆起を認め、
直腸でカメラを反転して詳細に観察しました。
非常に早期あったため、がんセンターでの治療で完治となりました。
➀内視鏡抜去時に認めた腫瘍

②反転して観察

③インジゴカルミン撒布

この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。