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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ

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「胃が痛い」どうする?

2025年11月19日

  • 副院長ブログ

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。

今回は、「胃痛」についてです。

「なんとなく胃が痛い」、「キリキリする」、「重たい感じがする」、「胃が張る」。

このような胃痛や胃の不快感は、多くの人が一度は経験したことがある症状です。

胃は食べ物を消化するために強い酸を出して消化する、ぜん動して奥の方に送り出すという働きをしています。また、胃はストレスを受けやすく、食生活などの生活習慣による影響も受けやすい臓器でもあります。

今回は、胃痛の主な原因と、自分でできる対処法、そして医療機関で行う治療について、わかりやすく説明します。

胃痛の主な原因

胃痛と一言でいっても、その理由はさまざまです。

➀ストレス

胃は自律神経の影響を強く受けています。

不安や緊張、仕事・家事・人間関係などのストレスが続くと、胃酸が過剰に出たり、胃の動きが悪くなったりして痛みが生じることがあります。

②食生活の乱れ

暴飲暴食や早食い、脂っこい物や辛い物の食べすぎ、コーヒーやお酒の飲みすぎなどは胃の粘膜を刺激します。

③ピロリ菌感染

ピロリ菌は、胃の中に住みつく細菌です。長期的に胃内に住みつくことで、胃の粘膜に炎症を起こし、胃炎・胃潰瘍・胃がんなどのリスクを高めます。

④薬剤の影響

特に解熱・鎮痛剤であるNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、胃を荒らしやすいことで知られています。みなさんの知っているものですとロキソニンやイブプロフェンです。長期の内服で胃を荒らし胃炎や胃潰瘍を発症することがあります。

*痛み止めによって発生した胃潰瘍

④胃以外の病気によるもの
胃の近くに様々な臓器が存在するため、胃が痛いと受診した方が他の臓器が原因のこともあります。尿管結石や胆のう結石、胆のう炎、腸閉塞などが原因となることもあります。また、虫垂炎(俗にいう盲腸)は右下腹部に存在しますが、発症当初は胃痛として認識されることがあります。

⑤アニサキス
魚の生食(寿司や刺身など)を食べた数時間後に胃に激痛を感じることがあります。緊急で胃カメラ検査をして、アニサキスを除去することで胃痛が軽減、消失します。

*アニサキス

・自分でできる対処法

ストレスや食生活によるもので、軽い胃痛であれば、生活の工夫で改善することがあります。

・食べ過ぎない、よく噛む
→胃の負担を減らします。

・刺激物を控える
→コーヒー、アルコール、炭酸、辛い物、揚げ物を少し控えてみましょう。

・寝る前に食べない
→食後すぐに横になると逆流が起きやすくなります。

・ストレスを溜めこまない
→難しいかもしれませんがストレスが軽減すると胃痛がなくなることもあります。

・市販薬を使う
→医療機関を受診するのはハードルが高いという方は、市販薬の胃酸を抑える薬(胃酸を中和・分泌を抑制する薬)や胃の粘膜保護剤、漢方薬などが症状緩和に役立つことがあります。

 

ただし、自己判断で続けるのではなく、症状が続く場合は受診が必要です。

 

・医療機関で行う検査と治療

胃痛が長引く、繰り返す、強い痛みがある、といった場合は医療機関の受診をおすすめします。

【検査】

・胃カメラにて胃の中を直接確認します。

・胃内にピロリ菌の感染が疑われた場合は、ピロリ菌の検査をします。

・腹部エコー検査にて胆のうや肝臓、腎臓、膵臓の検査を行います。

*胆石

【治療】

・内服治療

→胃酸を抑える薬(PPI、H2ブロッカーなど)、粘膜を保護する薬、胃の動きを抑える薬などを処方します。

・ピロリ菌がいる場合は除菌治療

→ピロリ菌の除菌は保険適用で、成功すれば胃炎や胃潰瘍、胃癌の予防につながることが知られています。

・アニサキス

→胃カメラでアニサキスを発見したら、除去します。

こんな症状があるときはすぐ受診

・黒いタール状の便が出る(出血のサイン)

・体重が急に減った

・食欲がない状態が長く続く

・処方された薬を飲み続けても、強い痛みが続く

これらの症状が続く場合は、何かしらの病気が隠れている可能性があるため放置しないようにしましょう。

まとめ

胃痛は珍しい症状ではありませんが、原因は人によって異なります。

ストレス・食習慣・ピロリ菌・解熱鎮痛薬など、見直せるポイントは多くあります。

大切なのは、痛みを我慢しないことです。

長く続く場合は、「体が何かを知らせてくれているサイン」と考えて、医療機関で一度相談してみてください。

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この記事を書いた人

この記事を書いた人

久津川 誠

医師

国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。

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