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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年11月16日
こんにちは。副院長の東です。
何となく肌寒い季節になっています。
厚手のコートを着るのにはまだ時期尚早だし、薄いと夜は寒いと感じてしまいます。
少し早いのですが、マフラーを導入しました。
朝食の効果

皆さん、朝ご飯は食べていますか?
1日3食もしくは2食にしている方がほとんどだと思います。
それぞれの生活スタイル、習慣の違いがあるので、どれが正解というのは難しいですね。
1日に摂取するカロリー量をきちんとコントロールすればよいと個人的には思っています。
今回、中国からですが、朝食とメタボの関連について報告がありました。
食品や食習慣とメタボとの関連については様々な研究がされています。
朝食などの食事頻度に関するエビデンスは一貫していないのが現状です。
研究者らが着目したのは、朝食を食べない人と食べる人との間とメタボとの関連性でした。
データベースから12万人から腹部肥満、高血圧症、高脂血症、高血糖などの発生・有病リスクが検討されました。
結果は、
朝食を食べない人では、食べる人と比べてメタボ、腹部肥満、高血圧症、高脂血症、高血糖のリスクが有意に高いことが明らかになりました。
メタボ:オッズ比 1.10(95%CI:1.04~1.17)
腹部肥満:オッズ比 1.17(95%CI:1.01~1.34)
高血圧症:オッズ比 1.21(95%CI:1.10~1.32)
高脂血症:オッズ比 1.13(95%CI:1.04~1.23)
高血糖:オッズ比 1.26(95%CI:1.16~1.37)
簡易的に解釈すると、オッズ比がリスクに相当します。
例えば、メタボのオッズ比 1.10はというと、
朝食を食べない人では、食べる人と比べてメタボになるリスクが1.1倍高いとなります。
著者らは、朝食を抜くことはMetSおよびその構成要素のリスク増加と関連していた。
バランスの取れた朝食を定期的に摂取することは、とくに高リスク集団では心血管代謝疾患の予防と管理のための費用対効果の高い介入の1つとなる可能性があると結論しています。
https://www.mdpi.com/2072-6643/17/19/3155
朝食を食べないと様々なリスクが上がるという事は、
朝食をきちんと食べることで、メタボや生活習慣病のリスクを軽減できる可能性があります。
しかし、朝食を食べないよりは食べた方がよいのではないかと思います。
もちろん、食べ過ぎは良くないのは言うまでもありません。
バランスよい内容で、1日を元気に開始できるような朝食が摂取できるようにしてみましょう!
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。