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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年12月07日
こんにちは。副院長の東です。
朝は寒くなりましたが、太陽が昇って日中にはコート着ていると暑いくらいの気候ですね。
冬型の気候らしく天気が良い日が続くと思います。
まだまだ、インフルエンザが猛威を奮っていますので気を付けましょう。
逆流性食道炎を自力でスッキリ治す本

2024年10月に逆流性食道炎に関する本の監修をしました。
早いもので出版してから1年が経ちました。
クリニック内の待合室、内視鏡前中待合にサンプルを置いているのですが、
手に取って読んでみましたと、診察の際にお声がけいただく事を嬉しく思います。
外来に来る初診の患者さんも、帰りに本屋で買いますと言っていただく事もありました。
実際に逆流性食道炎に関して、外来診察で話す内容をそのまま本にしているイメージです。
もちろん、外来の様に個々に応じて細かく調整することは本だけではできませんが、
本を何度も読み返していただければ、僕の顔を思い浮かべることが出来ます(笑)。
一番のポイントは、薬物療法よりも食事療法、理学療法に重点を置いている事です。
逆流症状があるときに、まず薬を手に取るのではなく、生活習慣を見直すタイミングであること。
胃酸過多があり、逆流を起している原因を考えることが重要なのです。
食事を食べ過ぎていないか、刺激物を摂り過ぎていないか、飲酒をし過ぎていないか・・・。
刺激物は、酸っぱい、辛いだけではなく、しょっぱい、甘いものも含みます。
油濃いもの食べ過ぎ、炭酸水を飲みすぎていないか・・・。
また、食後すぐに運動したり、横になっていないか・・・。
少し気を付けるだけでも効果が出てきます。
持続的に続けられるように日常生活をコントロールするようにしましょう。
これがダメ、あれがダメは出来るだけなくしています。
食べ過ぎたら、食べ過ぎを続けない事。
2-3日は気を付けるようにしていけばリセットです。
腹式呼吸もまた重要です。
特に食道裂孔裂孔ヘルニアという胃と食道の緩みがある方には有効です。
息を吸うときにおなかを膨らませて、
息を吐くときにおなかを凹ませます。
胸式呼吸になっていると、その反対の動きなので注意してください。
そして逆流性食道炎といえば、胃酸分泌抑制薬。
症状緩和のためには非常に重要な治療薬です。
前回のブログでOTC化についても記事を作りました。
門前薬局で購入できるようになるということは、
すぐに薬物療法に走ってしまう事になるのではないかと少し危惧しています。
食事療法、理学療法で効果がなければ薬物療法の出番です。
胃酸分泌抑制薬と蠕動運動改善薬を組み合わせるとなお効果的です。
逆流性食道炎は、良性疾患ですがQOLが低下する疾患です。
生活習慣と向き合い、症状改善を目指しましょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。