MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年01月25日
こんにちは。副院長の東です。
朝晩の冷え込みが強くなっていますね。
また、場所によってはインフルエンザやコロナ感染症も蔓延しています。
手洗いうがい、湿度管理を忘れずに行いましょう。
全国がん登録生存率報告について

厚生労働省は、2026/1/14に2016年全国がん登録生存率報告の結果を公開しました。
すべての病院と都道府県が指定する診療所に対し、がん患者の情報の登録を義務付けた制度です。
2016年から登録が開始され、今回初めて5年生存率が公表されました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_68515.html
2016/1/1~2021/12/31の間に日本で診断された日本人および外国人が対象です。
病院などの管理者が、届出対象となっているがんの診断または治療をした場合に届出票を作成し、都道府県知事を介して厚生労働大臣に提出します。集計は国立がん研究センターが実施することになっています。
厚生労働省から義務化された依頼項目であり、ほぼ登録漏れはないと考えられ日本のがんの実態であると考えてよいと思います。
2016年に診断された15歳以上のがんの5年生存率が明らかにされたわけですが、
前立腺がん 92.1%
乳がん 88.0%
子宮(頚・体)がん 75.5%
大腸(直腸・結腸)がん 67.8%
胃がん 64.0%
食道がん 46.5%
肺がん 37.7%
肝・肝内胆管がん 33.4%
膵臓がん 11.8%
でした。
この統計はがんの進行度(早期から進行がん)をすべて含んでいるので、がんの種類によっては限局、遠隔転移で生存率も変わってきます。
限局→遠隔転移で生存率を見てみると
胃がん90.8%→6.0%
大腸がん(直腸・結腸がん) 91.6%→17.0%
食道がん 77.9→22.7%
肝・肝内胆管がん 51.1%→2.5%
膵がん 45.0%→2.2%
肺がん 77.4%→9.4%
乳がん 98.3%→40.2%
子宮(頚・体)がん 93.9%→21.0%
前立腺がん 105.3%→53.0%
でした。
私たちが行っている内視鏡検査では、食道がん、胃がん、大腸がんがないかどうかを調べています。
上記の生存率で、限局と遠隔転移の差を考えたときの差が大きいがん種が・・・。
胃がん、食道がんでした(皮膚がん、腎・尿路がんも差が大きい)。
つまり、早期で見つかれば長生きできるが、遠隔転移で見つかると生存が短くなるということです。
いつもお話していますが、早期がんは全く症状がないと考えてください。
症状で見つかったがんは、進行がんである可能性が高く、さらに進行して遠隔転移があれば、5年以内にがんで命を落とす可能性が高くなるという事になります。
定期的な内視鏡検査で、胃や食道がんの早期発見、大腸がんの予防につながると考えられます。
リスクに応じた適切な間隔で、内視鏡検査を置けるようにしましょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。