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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年02月18日
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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「そろそろ大腸カメラを受けてみませんか?」というお話です。
―日本では大腸がんが増え、亡くなる方も増えています―
近年、日本では大腸がんにかかる人が増え続けています。
それに伴い、大腸がんによる死亡者数も増加傾向にあり、
現在では男女ともに主要ながん死亡原因の上位を占めています。
食生活の欧米化や高齢化の影響が指摘されていますが、
もう一つ見逃せない要因があります。
それは「予防と早期発見の機会が十分に活用されていない」ことです。
・欧米では増えていない理由
欧米諸国でも生活習慣は日本と同様に変化していますが、
大腸がんの発症率や死亡率は近年むしろ減少または横ばいです。
その背景には、国を挙げた大腸がん検診の普及と
内視鏡検査(大腸カメラ)の受診率の高さがあります。
一定年齢以上になると定期的に検査を受ける文化が根づいており、
「ポリープの段階で見つけて治す」医療が広く実践されています。
・日本では検査を受ける人が少ない現状
日本でも便潜血検査による大腸がん検診は行われていますが、
受診率は欧米に比べて低いのが現状です。
また、便潜血検査で異常が出ても精密検査としての大腸カメラを受けない人も少なくありません。
さらに、自発的に大腸カメラを受ける人はまだ限られています。
制度や意識の面での遅れが、日本の大腸がん増加の一因と考えられています。
・大腸カメラは「がん予防」ができる検査です
大腸がんの多くは、腺腫と呼ばれるポリープから時間をかけて発生します。
大腸カメラの大きな利点は、検査中にポリープを発見した場合、
その場で切除できることです。
これは単なる早期発見ではなく、「将来の大腸がんを未然に防ぐ治療」にあたります。
実際に、ポリープ切除により大腸がん発症リスクや死亡リスクが低下することが多くの研究で示されています。
・内視鏡治療は日帰りで可能です
現在の内視鏡医療は大きく進歩しており、ほとんどのポリープ切除は日帰りで安全に行えます。
切除後の痛みは通常なく、生活への影響も最小限です。
鎮静剤を用いて眠っている間に検査・治療を終えることも可能で、
「思っていたより楽だった」と感じる方が多いのが実際です。
かつての「つらい検査」というイメージは、すでに過去のものになりつつあります。
・40歳を過ぎたら一度は大腸カメラを
大腸ポリープは、40歳以降で見つかる頻度が高くなります。
便通の変化、血便、腹部症状がある方はもちろんですが、
症状がない方でも一度検査を受けておくことには大きな意義があります。
異常がなければ安心につながり、ポリープがあれば将来のリスクを減らせます。
@便潜血検査陽性で大腸カメラを受けて日帰り切除できた大腸腺腫

・まとめ
大腸カメラは「怖い検査」ではなく、「がんを防ぐための検査」です。
将来の大腸がんを防ぐチャンスです。
是非一度、大腸カメラを検討してみましょう。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。