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「苦しくなく痛みに配慮した胃内視鏡検査」と
「経⿐内視鏡検査」は
何が違うの?

Difference Between Painless Endoscopy And Nasogastric Endoscopy

メインビジュアル

内視鏡検査の5の違い

違い
01

鎮静剤使用の有無

「経鼻内視鏡検査」基本的には鎮静剤を使用しません。「苦しくなく痛みに配慮した胃内視鏡検査」では、 一人ひとりに適した量の軽い鎮静剤を調合して注射しますので、検査中は軽くウトウト眠った状態となります。

胃内視鏡検査で“苦しい”と感じる点は3点あります。

  1. 内視鏡スコープが喉の奥を通過する時の「オエッとなる反射」
  2. 喉に内視鏡スコープが触れている「気持ち悪い圧迫感」
  3. 胃の中を空気で膨らます時の「胸苦しい膨張感」

熟練した内視鏡技術に軽い鎮静剤の使用を組み合わせる事でこれら3点の苦しさを感じさせなく検査することが可能となります。胃内視鏡検査で最も大事なのは、③の“胃の中に空気をパンパンに入れて胃のヒダを十分に伸ばす”事です。これが全てと言っていいぐらい見逃しのない検査を行うためには大事なポイントです。十分に空気を入れて胃のヒダを伸ばさないと、がんやポリープは容易にヒダの間に隠れてしまいます。

鎮静剤を使わない検査の場合、“苦しさのため、十分に空気をを入れることができず、そしてヒダを十分に伸ばすことができずに検査が終わってしまう”か“空気を入れてヒダを伸ばす間の苦痛やゲップしたい感じを我慢してもらう”しかありません。もちろん、鎮静剤を使用しているからといって、内視鏡経験が豊富でない医師が検査を行ったり、丁寧な操作を心がけないと苦しい検査となってしまいます。

経鼻内視鏡検査の利点は鎮静剤を使用しないので、検査後すぐに帰宅できる点です。鎮静剤を使用すると検査後1時間程度休んでからの帰宅となります。鎮静剤を上手に使用するには、かなりの熟練が必要ですので、クリニックレベルで鎮静剤を使用できる医師が少ないのと、検査後にお休みする専用のお部屋がないために鎮静剤を使用できないのが現状です。

鎮静剤を使用した通常内視鏡検査
鎮静剤を使用した通常内視鏡検査
鎮静剤を使用して空気を十分に入れて、胃のヒダを伸ばすことによりヒダとヒダの間をきちんと観察することができるようになります。
鎮静剤を使用しない経鼻内視鏡検査
鎮静剤を使用しない経鼻内視鏡検査
鎮静剤を使用しない経鼻内視鏡検査の場合は、苦しさのために十分空気を入れることができないことでヒダとヒダの間の観察が不十分になることがあります。
空気を入れることによって胸苦しくなり、自然にゲップが出てしまい、ヒダとヒダの間を十分に広げる事ができないことがありますが、患者さんはわざとやっている訳ではないので、検査中医師にゲップをしないようにと怒られたりすることがあると聞きますが、苦しいのだから仕方のないことだと思います。
違い
02

内視鏡スコープ先端のレンズや
ライトの性能・観察できる視野の
広さ

「経鼻内視鏡検査」は、出血しやすい血管が豊富で、細い鼻の穴に内視鏡スコープを通さないといけないため、細い内視鏡を使わざるを得ず、スコープの先端に付いている観察のためのCCDカメラが小さくなってしまいます。そのためハイビジョン内視鏡に比べて、画像の解像度が低く・視野が狭く・光源の明るさも暗くなってしまいます。
さらに「苦しくなく痛みに配慮した胃内視鏡検査」で使用するハイビジョン内視鏡スコープには「100倍ズーム機能」も付いているため、病変部分を100倍に拡大してより詳細に観察することができます。

ハイビジョン内視鏡

ハイビジョン内視鏡

ハイビジョン画質の通常観察での胃粘膜の内視鏡画像です。

インジゴカルミン特殊染色

インジゴカルミン特殊染色

インジゴカルミン特殊染色を行うと粘膜の凹凸がはっきりとして、病変部分の詳細な観察に役立ちます。

拡大内視鏡

拡大内視鏡

「100倍ズーム機能」を使用することにより病変部を100倍に拡大することができ、より詳細に観察することができます。

違い
03

胃液や水を吸引する吸引口の太さや
処置具を入れる鉗子口の太さ

早期の胃がんや食道がんを見つけるためには丹念に胃と食道を水で洗浄する必要があります。事前に胃や食道に付着した泡や汚れを取る薬を内服してもらいますが、丁寧な観察には水での洗浄が必須となってきます。
違い02で述べたように経鼻内視鏡は細いため、洗浄した後の水や胃液を吸引する穴もそれに伴い細くなります。そのため、水を吸引する時間が長くなり、検査時間が長くなる傾向にあります。
同様に、ポリープを切除したり、内視鏡手術を行う際に使用する処置具を入れる穴が細いため、ポリープ切除などの処置が行えません

ハイビジョン内視鏡

早期胃がんの通常画像

早期胃がんの通常画像です。

インジゴカルミン特殊染色

インジゴカルミン特殊染色

インジゴカルミン特殊染色を行うと粘膜の凹凸がはっきりとして、病変部分の詳細な観察に役立ちます。

電気メスでのマーキング

電気メスでのマーキング

電気メスを鉗子口から入れて、病変の境界の外側にマークをつけていきます。

電気メスによる全周切開

電気メスによる全周切開

電気メスを鉗子口から入れて、病変の周囲をマーキングに沿って全周を切開していきます。

電気メスによる粘膜剥離後

電気メスによる粘膜剥離後

電気メスを鉗子口から入れて、粘膜の下を剥離していきます。早期胃がんは電気メスを使用することによって切除することが可能となります。

違い
04

病変が疑われた場合の検査回数

早期の胃がんや食道がんが疑われる場合には、経鼻内視鏡を使っての検査の場合には、ハイビジョン内視鏡での再検査が必要となってきます。最初から拡大機能付きハイビジョン内視鏡を使用して検査を行っていますと、再検査の回数を減らすことができます。

ハイビジョン内視鏡

ハイビジョン内視鏡の高詳細画像

ハイビジョン内視鏡の高詳細画像ではこのような微細な早期胃がんでも認識することができます。経鼻内視鏡の画質の粗さではこのような微細な病変の認識はまず難しいと思われます。

ハイビジョン内視鏡の近接画像

早期胃がんを認識することができます

ハイビジョン内視鏡で近接することにより、胃粘膜の退色(色が少し薄くなっている)領域として早期胃がんを認識することができます。ハイビジョン画質であるが故の病変認識力だと思われます。

違い
05

光学顕微鏡での組織診断の精度

違い02で述べたように経鼻内視鏡は細いため、組織検査の際に使用する生検鉗子も小さなものしか使用できず、採取した組織が小さくなり、光学顕微鏡での組織診断が十分に行えない事があります。

光学顕微鏡での組織診断の精度
ハイビジョン内視鏡は組織を取るための鉗子を入れる鉗子口のサイズが大きいため、組織を取るのに十分な生検鉗子を使用することが可能となります。
そのため、十分な組織をきちんと採取することができるため、病理組織診断もより正確になり、経鼻内視鏡検査のように何度も内視鏡検査を繰り返すことを回避することができます。

【総括】まとめますと…

総括のイメージ 総括のイメージ

ハイビジョン内視鏡を使用した「苦しくさと痛みに配慮した胃内視鏡検査」は「経鼻内視鏡検査」に比べて、画像の鮮明さや視野の広さ、光源の明るさ、検査時間の短縮、処置も可能という点で優位だと思われます。ただし、軽い鎮静剤を使用しますので、検査後1時間程度休まなければならず、すぐに帰れるという点では「経鼻内視鏡検査」が優位だと思われます。
1年に1回の検査間隔の方が多いと思われますので、1年365日のうち、1~2時間の時間も取れないぐらいお忙しい方は「経鼻内視鏡検査」を選択し、時間が取れる方はハイビジョン内視鏡を使用した「苦しくなく痛みに配慮した胃内視鏡検査」を選択するのが良いかと考えます。

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