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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年10月23日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は「大腸ポリープと大腸がんの違い」についてお話しします。
内視鏡でポリープと我々が呼んでいるのは、
「粘膜表面がわずかでも、盛り上がっているもの」です。
みなさんが想像するような隆起が強いものもあれば、ほぼ盛り上がりがないような平坦なものまで様々です。
大腸内視鏡検査をして、少しでも盛り上がっているものがあれば、患者さんには「大腸ポリープがありました」と伝えます。
ここで厄介なのが、「大腸ポリープ」と呼ばれるものには「良性」と「悪性」の両方が含まれています。悪性の大腸ポリープは、いはゆる「大腸がん」です。
よって、みなさんが大腸ポリープが見つかった場合、医師からされる説明のパターンが存在します。
①ほぼ100%良性のポリープです
②もしかしたら一部ガン化しているかもしれません
③がんの可能性が非常に高いのですが、内視鏡治療は可能な早期大腸がんだと思います
④がんの可能性が非常に高く、内視鏡治療ができない早期大腸がんだと思います
⑤進行がんであり、手術が必要です
①のポリープはこんな感じです。簡単に切除できます。
②先ほどのポリープよりも大きく、少し粘膜表面が不整です。早期発見のため、内視鏡治療で完治となりました。
③これは②のポリープと違い明らかにがんです。こちらも早期がんであり、内視鏡治療で完治となりました。
④これも明らかにがんで、早期がんなのですがガイドラインでは外科的治療となるポリープです。
⑤これも明らかにがんですが、②③④と異なり進行がんです。外科的治療が必要です。
まとめ:
大腸ポリープは、盛り上がったイボのようなものの総称であり、その中には良性のポリープも悪性のポリープも含まれます。
①②③の段階であれば、内視鏡治療で完治となるのですが、④⑤の段階ではお腹を切って手術が必要になります。
早めの段階で見つけるためには、早期の検査が必要です。
大腸内視鏡検査を受けてみませんか?
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。