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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年10月12日
こんにちは、平島です。
ようやく涼しくなってきて、運動がしやすい季節になってきましたね。
ホノルルトライアスロン2027に向けて、ランニングは朝5時に起きて継続していますが、水泳が行けていない状況なので、そろそろ定期的に通わないといけないと思っています。
仕事の合間のすき間時間を使って、健康のための運動は続けていこうと思います。

さて、最近の外来でこんな質問をよくいただきます。
「先生、腸と認知症って関係あるんですか」
ご家族の介護を経験された方ほど、この質問をされる印象があります。
ちょうど腸内細菌と脳に関する研究が話題になっていましたので、今日はそのお話をしたいと思います。
★腸内細菌がつくる「ImP」という物質
注目されているのは、腸内細菌がヒスチジンというアミノ酸から作る「イミダゾールプロピオン酸(ImP)」という物質です。
もともとは血糖やインスリンの効きにくさとの関連で知られてきた物質です。
今回報告された研究では、マウスにImPを与えると、アルツハイマー病に特徴的なアミロイドβやタウの蓄積が増えたとされています。
さらに約1,200人の血液を調べた解析でも、ImPと脳の指標や認知機能の変化との関連が検討されました。
このうち、ImPが高くなりやすい遺伝的な体質を持つ人が約43%いたという数字が紹介されています。
Vemuganti V, et al, “Gut bacterial metabolite imidazole propionate potentiates Alzheimer’s disease pathology.” Nat Commun. 2026;17(1).【要確認】
★ただし「腸内細菌が認知症の原因」とは言えません
ここは正直にお伝えしておきたいところです。
中心となっているのはマウスの実験で、人の部分は「関連があるかどうか」を調べた段階にとどまります。
関連があることと、原因であることは別の話です。
脳の老化の度合いと腸内細菌の組成に関連がみられたという報告も以前からありますが、こちらもある一時点を切り取って比べた研究で、因果関係まで示すものではありません。
ですので「この菌を減らせば認知症を防げる」といった話ではない、とご理解ください。
★それでも私が「腸もれ予防」を大事にする理由
とはいえ、腸と脳が無関係とは私も思っていません。
腸の粘膜のバリアがゆるみ、本来入るはずのないものが体内に入り込む、いわゆる腸もれ(リーキーガット)の状態になると、体のあちこちで慢性的な炎症が続きます。
この炎症は脳の老化とも無縁ではない、というのが私の考え方です。
だからこそ順番が大事で、まず漏れない腸をつくり、それから正しく栄養を摂る。
これが『脳が老けない最強の腸活』でもお伝えしている基本です。
逆に、腸の粘膜に負担をかけやすいものは控えたいところです。
パンや麺などの小麦、牛乳やヨーグルト・チーズなどの乳製品、白砂糖、合成添加物、トランス脂肪酸。
このあたりを減らすだけでも、腸の環境は変わってきます。
★今日からできる3つのこと
1つ目は、腸内細菌のエサになる発酵性食物繊維です。
ごぼう、玉ねぎ、アボカド、わかめや昆布、のりなどの海藻を、毎日どれか1品は食卓に入れてみてください。
玉ねぎ入りの味噌汁や、もずく酢1パックなら無理なく続けられます。
2つ目は納豆です。
朝に納豆1パックと卵を冷やごはんにかける、これが私のおすすめの朝食です。
ごはんは一度冷凍してレンジで温めると、レジスタントスターチが増えて腸内細菌のエサになります。
3つ目は魚です。
さばやいわしの缶詰でかまいませんので、オメガ3脂肪酸を週に数回。
朝からたんぱく質をしっかり摂ると、昼の血糖値の上がり方もおだやかになります。
なお、私と秋山医師が監修しているラクエイドには乳酸菌とビフィズス菌、ビタファイブにはビタミンDや亜鉛が入っており、私も毎日飲んでいます。
腸の不調が続く方や、40歳を過ぎた方は、一度胃カメラ・大腸カメラで中を見ておくことをおすすめします。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。