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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ

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大腸がんの死亡率が日本で減らないのはなぜ?

2026年06月11日

  • 副院長ブログ

 

日本では医療の進歩により、多くのがんで死亡率の低下がみられています。

しかし、その中で依然として大きな課題となっているのが大腸がんです。

大腸がんは日本人に非常に多いがんであり、男性・女性ともに死亡数の上位です。

近年では食生活の欧米化や高齢化の影響もあり、患者数は増加傾向にあります。

 

一方で、大腸がんは「早期発見」ができれば十分に治療可能ながんでもあります。

特に早期の段階で発見できれば、内視鏡治療だけで完治できるケースも少なくありません。

内視鏡治療は日本が最先端の技術を持っています。

それでも、日本では大腸がんによる死亡率が十分に減少していない現状があります。

その背景として、大腸がん検診の受診率の低さ、さらに精密検査受診率の低さが大きな問題となっています。

 

大腸がん検診として広く行われているのが「便潜血検査」です。

便の中に目に見えない血液が混じっていないかを調べる検査で、

簡便で身体への負担も少なく、自宅で行える非常に優れた検査です。

進行した大腸がんだけでなく、大腸ポリープや早期がんを発見する契機になることもあります。

 

しかし実際には、この便潜血検査の受診率は十分とは言えません。

「症状がないから大丈夫」

「忙しいから後回し」

という理由で受けていない方が多くいらっしゃいます。

ところが、大腸がんは早期には症状がほぼありません。

血便、腹痛、体重減少などの症状が出た時には、すでに進行している場合もあります。

症状がない段階で検査を受けることこそが重要なのです。

 

さらに深刻なのは、便潜血検査で陽性となった後に、精密検査である大腸内視鏡検査を受けない方が少なくないことです。

便潜血陽性は「大腸がんが確定」という意味ではありませんが、

「大腸から出血している可能性がある」という重要なサインです。

実際には痔による出血の場合もありますが、中には大腸がんや前がん病変のポリープが隠れていることがあります。

 

つまり、便潜血検査が陽性の場合で最も大切なのは、「その後に必ず大腸内視鏡検査を受けること」です。

便潜血検査だけでは、どこから出血しているのか、本当に病変があるのかまでは分かりません。

精密検査を受けなければ、せっかくの検診の意味が激減してしまいます。

 

それでも、「大腸カメラが怖い」「苦しそう」「恥ずかしい」といった不安から検査をためらう方は多くいらっしゃいます。

確かに、以前の大腸内視鏡検査には「つらい検査」というイメージがありました。

しかし現在では、検査技術や鎮静方法の進歩によって、負担を大きく軽減できるようになっています。

 

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックでは、鎮静剤を用いた大腸内視鏡検査を行っています。

鎮静剤を使用することで、ウトウトと眠っているような状態で検査を受けることができ、「気づいたら終わっていた」とおっしゃる患者さんも少なくありません。

苦痛をできる限り抑えながら、安全性にも十分配慮して検査を行っています。

 

また、大腸内視鏡検査では、がんを発見するだけでなく、将来がんになる可能性のある大腸ポリープをその場で切除できる場合があります。

つまり、大腸内視鏡検査は「がんを見つける検査」であるだけでなく、「がんを予防する検査」でもあるのです。

 

大腸がんは、早期発見・早期治療によって命を守れる病気です。

 

便潜血検査で陽性となった方は、「様子をみよう」と放置せず、ぜひ一度ご相談ください。大切なのは、“今は症状がないから大丈夫”と思い込まないことです。

将来の健康を守るために、適切なタイミングで検査を受けましょう。

@便潜血陽性で発見された進行大腸がん

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この記事を書いた人

この記事を書いた人

久津川 誠

医師

国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。

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