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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年07月06日
こんにちは。副院長の東です。
サッカーワールドカップ、決勝トーナメント2回戦まで進んでいます。
今大会は世界ランキング上位が順調に勝ち残っていますね。
日本と同じFグループだった、オランダ、スウェーデンも決勝トーナメント1回戦で敗退。
やはり厳しい組み合わせでした。。。
炎症性腸疾患(IBD)とは?

大腸内視鏡検査を行う際に、内視鏡医が疾患を考えなくてはならない病気が幾つかあります。
大腸ポリープ、大腸がんなどの腫瘍関連疾患、カルチノイドなどの粘膜下腫瘍疾患、
そして、潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患です。
炎症性腸疾患はImflammatory Bowel Diseaseの頭文字をとってIBDと呼ばれています。
内視鏡の所見としては、粘膜に強い炎症が起きているので発赤が主体で、びらん、潰瘍などの粘膜欠損を必ず伴います。
潰瘍性大腸炎、クローン病ともに原因は不明の自己免疫疾患で、難治性炎症性疾患です。
自己免疫疾患とは、自分自身の免疫細胞が自分自身の臓器を敵とみなして攻撃してしまう疾患です。
原因不明とされていますが、細菌・ウイルス感染症やストレスがきっかけで生じると考えられています。
潰瘍性大腸炎は、大腸のみ、連続性病変、粘膜に限局した炎症、浅い潰瘍やびらん
クローン病は、全消化管、非連続性病変、粘膜全層性の炎症、深い縦走潰瘍、瘻孔
症状としては、腹痛、下痢、血便が共通の症状ですが、わずかに違いもあります。
潰瘍性大腸炎では、大腸粘膜がただれるため出血しやすく、真っ赤な血便が多く見られます。
クローン病では血便は少なく、激しい腹痛、体重減少や発熱などが特徴で、潰瘍が多臓器につながってしまう瘻孔、特に痔瘻をきっかけに病気が見つかることもあります。
どちらも若年層に多い病気ですが、違いもあります。
クローン病は10~20代の若い世代、潰瘍性大腸炎も20代に加えて高齢になって初めて発症することがあります。
治療方法に関しては、ここ10年で飛躍的な進歩を遂げています。
従来は、粘膜治癒目的の5-ASA製剤(ペンタサなど)、ステロイド製剤、血球成分除去療法(CAP)が主体でした。
治療抵抗性の場合に免疫抑制剤や生物学的製剤(抗体療法)を検討していました。
自己免疫疾患の一つなので、炎症の機序を抑えることが目的で、関節リウマチなどと治療薬が共通することが多くなっています。
関節の病気であるリウマチ、皮膚の病気である乾癬、一見別の病気の様に見えますが、難治性の炎症は共通なのです。
炎症は、免疫という防御システムの一つの機序です。
サイトカインという免疫細胞などから分泌される情報伝達タンパク質が、体内の免疫反応や炎症反応を調整しています。
抗体療法は、このサイトカインに関連する物質の一部を抗体で特異的に抑えることで、炎症を起こさなくしてしまう治療です。
潰瘍性大腸炎もクローン病も大腸内視鏡検査での病理組織学的診断が必須です。
長く続く下痢、腹痛、血便があれば、必ず内視鏡検査を受けてください。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。