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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年09月30日

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
胃カメラを受けた患者さんは、時々こんなことを思うかもしれません。
生検検査を受けた時は「胃カメラでは組織を取ったのはなぜ?がん?」
生検検査を受けていない時は「生検をしなかったということは、詳しく調べてもらえなかったのでは?」
と心配される方もいらっしゃいます。
結論からいうと、
胃カメラで生検をしたからといって、必ずがんであるということではありません。
また胃カメラで生検をしなかったからといって、検査が不十分だったということではありません。
胃カメラの生検とは、胃や食道、十二指腸の粘膜の一部を小さな鉗子で採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査です。
がんなどが疑われる病変があった場合、「見た目」だけでは最終的な診断ができないため、
生検を行って病理診断をします。
一方で、胃カメラを受けたすべての方に生検をするわけではありません。
現在の胃カメラは非常に高性能です。
内視鏡医は単に「胃の中に何かあるか」を見ているわけではありません。
病変の色、形、表面の凹凸、周囲との境界などを観察し、
「これは炎症らしい」
「これは良性のポリープと考えてよさそう」
「これは詳しく調べたほうがよい」と判断しています。
さらに、当院でも使用している画像強調観察などを使うことで、
通常の白色光だけでは分かりにくい粘膜や血管の変化を詳しく観察することもできます。
つまり、胃カメラでは生検をする前に、まず内視鏡による診断が行われているのです。
@胃がんを疑う病変を生検。結果は胃がんでした。

例えば、典型的な胃底腺ポリープなど、内視鏡で見て良性と判断できる病変があります。
こうしたものを見つけるたびに、必ず生検をする必要があるわけではありません。
生検にはわずかながら出血などのリスクもあります。
また、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方では、特に慎重に判断する必要があります。
そのため、必要のない生検をむやみに行わないことも大切です。
逆に、ほんの数ミリの小さな変化でも、「いつもの炎症とは少し違う」「形や色が気になる」と判断すれば生検をすることがあります。
「大きいから生検する、小さいからしない」という単純なものではありません。
@わずかな出血したびらん。胃がんが否定できないため生検。結果は胃がん。

これもよくあることです。
前回、生検をして良性であることが確認されている病変で、今回も形に変化がなければ、再び生検をする必要がない場合があります。
反対に、以前にはなかった病変が出てきたり、以前からある病変の形が変わったりすれば、あらためて生検することもあります。
胃カメラで最も重要なのは、胃の中を丁寧に観察し、小さな病変を見逃さないことです。
そして、見つけた病変に対して、生検が必要なのか、経過観察でよいのかを適切に判断することです。
生検をしたから安心、生検をしなかったから心配、というわけではありません。
当院では、「がんで亡くなる人、苦しむ人を一人でも多く減らしたい」という思いで内視鏡検査を行っています。
胃カメラの結果について、「なぜ生検しなかったの?」「このポリープは放っておいて大丈夫?」など疑問があれば、
遠慮なく医師に聞いてください。
検査結果をきちんと理解することも、安心して定期的な検査を受けていただくために大切なことだと考えています。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。