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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年10月04日
こんにちは。副院長の東です。
10/3は久しぶりの快晴でした!
話題になっていた、東京都心37日連続雨記録がついに途切れました。
秋の長雨と言いますが、夏から初秋にかけての長雨でしたね。
気持ちの良い秋晴れが続いてほしいですね。
便潜血とピロリ菌検査併用?!

健診や人間ドックで行われる便の検査と言えば、通常は便潜血検査を思い浮かべると思います。
便潜血検査は便表面をこすって、目に見えない微量の血液を検出する検査です。
現在は免疫法という方法で、ヒトのヘモグロビンに特異的に反応する抗体を使って便中の血液を検出します。
従来の化学法と異なり、食事の影響を受けにくく偽陽性が少ないのが違いです。
一方で、ピロリ菌検査でも便を使って感染を診断する方法があります。
それが、便中抗原法という方法で、便に混じっているピロリ菌自体を検出する方法です。
ただし測定法によって、精度が異なると言われていて注意が必要です。
https://www.fukuoka-tenjin-naishikyo.com/blogpage/2022/07/20/11577/
台湾から、便潜血検査とピロリ菌検査を併用すると費用対効果が高いという報告がありました。
2年に1回の免疫学的便潜血検査(FIT)スクリーニングに1回のピロリ菌便中抗原検査を追加するよう勧奨した場合の、
生涯の健康ベネフィットとコストを評価しています。
結果は、
✓ FIT単独と比較して、併用検査への勧奨はより効果的かつ低費用
✓ 費用便益比は5.08であり、台湾の集団における投資に対して約5倍のリターンがあった
結論として、実診療の状況において、
ピロリ菌便中抗原検査とFITの併用への勧奨は、FIT単独よりも費用対効果が高く、台湾において生涯アウトカムを改善しコスト削減をもたらしたと述べています。
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2849645
この2つの検査の併用は、便潜血単独よりも効果的かつ低費用であり高い投資リターンを示しています。
注意が必要な点としては、便潜血の目的である大腸がんの発生は経年的に増加するのに対し、
ピロリ菌の感染は幼少時期にほぼ決定し、ピロリ菌陽性よる胃がんの発生リスクは、ピロリ菌感染症者に限定することです。
そして、ピロリ菌陰性でも胃がんが発生し、食道胃接合部がん(バレット食道がんを含む)はピロリ陰性者がほとんどです。
便中ピロリ抗原の測定は、初回のみ、もしくは偽陰性を含めて2回目までの限定的検査で良いと思われます。
内視鏡検査を受けるきっかけとして、この2つの検査はある程度意味を持ちます。
やはり適齢期になれば、一度は内視鏡検査を受けるようにしましょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。