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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年05月11日
こんにちは、医師の平島です。
いよいよ今週の週末に
ホノルルトライアスロン2026
に出場します!
GWはかなり追い込んでの練習したので、その成果が出ることを願っています!
ビタミンDを豊富に含む食材について色々な雑誌やウェブ記事で取り上げられていますが、
美容や健康に関心の高い層が注目するのは喜ばしいことですが、
ビタミンDは単なる
「肌をきれいにする」「骨を強くする」
といったレベルの話にとどまりません。
本日は、
ビタミンDがいかにして私たちの「腸」と「脳」を守っているのか。
食材の選び方も踏まえ、最新の医学的知見を交えて解説します。

私たちの健康の要は「腸」にあります。
腸の粘膜には、細胞同士をファスナーのように密着させて有害物質の侵入を防ぐ
「タイトジャンクション」
という装置が備わっています。
しかし、
現代人の乱れた食生活やストレスはこのファスナーを緩めてしまいます。
これが
「リーキーガット(腸もれ)」
の状態です。
ビタミンDは、このタイトジャンクションの遺伝子発現を直接刺激し、ファスナーを強固に締め直す役割を担っています。
腸の粘膜細胞は人体で最も代謝が活発で、
約3〜5日
ですべて新品に入れ替わります。
つまり、
今日からビタミンDを意識した生活を始めれば、
「10日間」
であなたのお腹の中は物理的にリセットされ、脳や全身への炎症を止める準備が整うのです。
最新のデータ(2026年1月公開のメタ解析)では、
ビタミンDが脳のコンディションに与える影響が数値化されています。
精神的な落ち込みに対する「改善効果」を示す数値において、ビタミンDは驚くべき実力を示しました。
○主要な抗うつ薬(21種): 効果量 0.30〜0.42
○オメガ3(高用量EPA): 効果量 :0.56
○ビタミンD(高用量摂取): 効果量:0.80〜 0.98
なんと、
ビタミンDの効果量は一般的な抗うつ薬の2倍以上に達しています。
脳の機能を守り、20年後の認知症を防ぐためには、
血中ビタミンD濃度を
50ng/mL 以上
に保つことが理想的です。
そのためには、
サプリメントで1日 4000IU
を摂取することが、欧米の予防医学における安全域の最大値として推奨されています。
鮭、イワシ、卵黄、キノコ類などはお勧めです。
これらは非常に優秀なビタミンD源です。
ビタミンDは日光を浴びて体内で合成される際、実は
「コレステロール」を原材料
としています。
最近は
「悪玉コレステロールを下げなきゃ」
と焦る方が多いですが、コレステロールを無理に薬で下げすぎると、ビタミンDの合成能力まで落ちてしまいます。
| コレステロールの役割 | 医師の視点 |
| 合成の80%は肝臓 |
食事の影響はわずか20%。無理な食事制限より肝臓の健康が重要。
|
| 脳の構成成分 |
体内の25%が脳に集中。不足は認知機能の低下を招く。
|
| ホルモンの材料 |
性ホルモンや元気ホルモンの源。不足はうつや意欲減退に。
|
健康診断の数字だけを見てコレステロールを敵視するのは、命の材料を捨てているのと同じです。
特に
令和5年の統計では、
日本人の死因1位は「がん(382,234人)」
であり、
心筋梗塞(34,449人)の約11倍です。
コレステロールが高い人ほど免疫力が高く、がんや感染症にかかりにくいというデータがあることも知っておいてください。
ビタミンDを効率よく摂取し、脳と腸を守るための具体的なアクションを提案します。
1,「脳活腸セット」を取り入れる:
鮭やキノコに加え、もち麦、納豆、海藻をセットで。乳酸菌も1日1兆個の圧倒的物量で送り込み、腸内環境を刷新しましょう。
2,サプリメントの戦略的活用:
食事だけで目標の50ng/mLに到達するのは困難です。賢く4000IUを活用してください。
3,10日間の超加工食品断ち:
コンビニパンや添加物たっぷりの食品は、腸のファスナーを溶かします。まずは10日間、ゼロにしてみてください。
あなたの脳と体を支えているのは、日々の小さな一口の積み重ねです。数値に縛られるのではなく、細胞が喜ぶ材料をしっかり選んでいきましょう!
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。