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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年05月09日
こんにちは。副院長の東です。
GWはどうお過ごしでしたか?
ゆっくり休んだ方、出かけた方、趣味に没頭した方。
いつも通りの生活習慣に戻していきましょう。
週末の大量飲酒は危険因子

アルコールを摂取する事がストレス解消という方も多いと思います。
毎日飲む方、週末だけ飲む方、会食などだけで飲む方、いろいろだと思います。
今回、アメリカの南カリフォルニア大学(USC)から飲酒による肝障害に関する研究結果が発表されました。
ちなみに南カリフォルニア大学は、僕が研究留学していた大学です。
通常、飲酒の肝臓へのリスクを評価する際、主にアルコール総量に注目することが多く、飲み方はあまり問題にはしていませんでした。
この研究は「どのくらい飲むか」だけでなく「どのように飲むか」も同様に重要であることを明らかにしています。
平日はほとんど飲酒せずに過ごしていれば、土曜日の夜に多少飲み過ぎても問題ないと考えることが多いと思います。
しかし、普段の飲酒量が控えめであっても、週末などにまとめて大量飲酒すること(一時多量飲酒)は、
肝不全につながる肝線維化のリスクを3倍に高める可能性が明らかになりました。
今回、米国国民健康栄養調査(NHANES)の2017~2023年のデータが用いられました。
一時多量飲酒は、女性では1日に4杯以上、男性では5杯以上の飲酒が月1回以上あることと定義されています。
4,571人が脂肪性肝疾患(SLD)を有していて、その大半は代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD、3,969人)でした。
MASLD群では632人(15.9%)が一時多量飲酒に該当していました。
解析の結果、一時多量飲酒は肝臓の有意な線維化リスクの上昇(調整オッズ比1.69、95%信頼区間1.11~2.58)し、
特に高度線維化のリスクは約3倍に高まることが分かった(調整オッズ比2.76、95%信頼区間1.58~4.80)。
一時多量飲酒で肝臓の線維化リスクが高まる原因は何でしょうか?
著者らは、短時間で大量に飲酒すると、肝臓の処理能力が追いつかず、炎症反応が急激に増加し、その結果として線維化が形成されると結論付けています。
つまり、たまに行う大量飲酒の危険性が、より広く認識される必要があります。
https://www.cghjournal.org/article/S1542-3565(26)00163-1/abstract
食べることも飲むことも、~すぎはやはり健康を害する事には間違いありません。
普段の生活から、~すぎを繰り返さないようにしていきましょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。