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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年07月20日
こんにちは、平島です。
遂に、夏本番の暑い日が続くようになりましたね。
夏と冬に便秘になる方が非常に多いので、水分摂取には十分注意しましょう!
夏は汗をかいて脱す気味に、冬は喉が渇かないので脱水気味になる
という現象が起こりますので、
水分摂取は喉が渇いたら飲むではなく、
定期的な時間で水分摂取をする
ようにしましょう!
暑いのでビールなどのお酒を飲む機会も増えてきますし、寝る前に寝酒を飲む習慣がある人も多いかと思います。
「寝付けないから」
と、就寝前にお酒を飲む
「寝酒(ナイトキャップ)」
が習慣になっている方は少なくありません。
確かにお酒を飲むと一時的に眠気が誘われ、すんなり眠りにつけるように感じられます。
しかし、
就寝前のお酒は睡眠の質を著しく低下させ、体内の重要なホルモンバランスを乱す大きな原因
となります。
今回は、お酒が睡眠に与える悪影響と、それに伴うホルモンの乱れ、そして健康を守るための正しいお酒との付き合い方について詳しく解説します。

アルコールが体内に入ると、肝臓で
「アセトアルデヒド」
という有害物質に分解されます。
このアセトアルデヒドには
交感神経を刺激する作用
があるため、お酒を飲んで数時間が経過すると、体はリラックスモードから興奮モードへと切り替わってしまいます。
その結果、以下のような睡眠への悪影響が生じます。
○中途覚醒(途中で目が覚める):
アルコールの催眠効果が切れる夜中に交感神経が優位になり、眠りが浅くなって何度も目が覚めてしまいます。
○浅い睡眠の増加:
脳や体を深く休める「ノンレム睡眠」が減少し、脳が動いている「レム睡眠」のバランスが崩れます。
○脱水と頻尿:
アルコールの利尿作用や、代謝による体温上昇(寝汗)によって夜中に水分不足となり、喉の渇きや尿意で目が覚めやすくなります。
睡眠の質が低下すると、脳や内臓から分泌される重要なホルモンのバランスがドミノ倒しのように崩れてしまいます。
特に消化器内科の領域や全身の代謝において見過ごせないのが、以下の2つのホルモンです。
成長ホルモンは、子どもだけでなく大人にとっても極めて重要なホルモンです。
睡眠中の
「最初の深いノンレム睡眠(生体リズムのゴールデンタイム)」
に集中して分泌され、痛んだ細胞の修復、筋肉や皮膚の再生、そして脂肪の代謝を促します。
しかし、
アルコールによって睡眠が浅くなると、成長ホルモンの分泌量が激減します。
これにより、翌朝の
「疲れが取れない」「肌が荒れる」「代謝が落ちて太りやすくなる」
といった不調に直結します。
慢性的な睡眠不足や質の低下は、食欲を司るホルモンに直接影響を与えます。
具体的には、
満腹感を感じさせるホルモンである
「レプチン」
の分泌が減少し、逆に食欲を増進させるホルモンである
「グレリン」
の分泌が増加します。
お酒を飲んだ翌日に無性にジャンクなものや炭水化物が食べたくなるのは、意志の弱さではなく、ホルモンバランスの乱れによる生体反応なのです。
お酒は適量であれば人生の潤滑油になりますが、睡眠を犠牲にしては本末転倒です。
良好な睡眠とホルモンバランスを維持するために、以下のポイントを意識してください。
○就寝前の3〜4時間は飲まない:
アルコールが体内で分解され、交感神経の興奮が収まるまでには数時間かかります。晩酌は夕食時までに済ませましょう。
○同量の「チェイサー(お水)」を飲む:
お酒と同等以上の水分を一緒に摂取することで、脱水を防ぎ、アルコールの代謝を促して翌朝への影響を軽減します。
○週に2日以上の「休肝日」を設ける:
肝臓を休ませるだけでなく、自分の睡眠がアルコールにどれだけ影響されているかを客観的に知る良い機会になります。
「お酒がないと眠れない」
という状態が続いている場合、それは健康的な睡眠ではなく、アルコールによる一時的な
「気絶」
に近い状態かもしれません。
睡眠の質を整え、ホルモンバランスを正常に保つことは、肝臓や胃腸などの消化器を守るだけでなく、
肥満や生活習慣病の予防、メンタルの安定
にもつながります。
ぜひ今日から「眠るためのお酒」を卒業し、心と体を本当に労わる質の高い睡眠を取り戻していきましょう。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。