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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年08月10日
こんにちは、平島です。
関東は、台風の影響か分からないですが、朝晩は涼しい日が続いていますが、このまま秋に突入とはいかないですよね。
最近、YouTubeの内視鏡チャンネルの
頸椎ヘルニアの手術動画
https://www.youtube.com/watch?v=kIcRIC6W3o4&t=10s
を見て、問い合わせをしてくれる友人や同僚が多くなってきています。
やはり、生活習慣での頸や腰に負担がかかってしまうのでしょうか!?
先日も、国立がん研究センター中央病院時代の上司から連絡があり
「内視鏡チャンネルの頸椎ヘルニアの手術動画見たのだけど、先生紹介してくれる?」
と久々に連絡を頂きました。
もちろん、頸椎ヘルニアの内視鏡手術のプロフェッショナルドクターを紹介させて頂きました!
最近、診療で、男性も女性も更年期障害のような症状を感じている方が多いと実感します。

40~60代になると、
「疲れやすい」「気分が落ち込む」「イライラする」「眠れない」「やる気が出ない」
など、これまで感じたことのない不調を経験する方が増えてきます。
女性では閉経に伴うエストロゲンの減少、
男性ではテストステロンの低下による男性更年期(LOH症候群)
が主な原因と考えられています。
しかし近年の研究では、更年期症状はホルモンだけで決まるわけではなく、
「食事」と「腸内環境」
が大きく関係していることが分かってきました。
比較的若いときから更年期症状が出ることが多くなっており、
更年期を穏やかに過ごすためには、ホルモンだけでなく腸を整えることも重要だと考えています。
腸には約1,000種類、38兆個以上の腸内細菌
が生息しています。
これらの細菌は食べ物を分解するだけではなく、免疫機能や自律神経、さらには脳の働きにも影響を与えています。
近年では
「腸脳相関」
と呼ばれる仕組みが注目されており、
腸内環境が乱れると、不安感や気分の落ち込み、睡眠の質の低下など、更年期によくみられる症状が悪化する可能性
があります。
さらに、
女性ホルモンの代謝には
「エストロボローム」
と呼ばれる腸内細菌群が関与することも報告されており、
腸内環境が悪化するとエストロゲンの利用効率に影響する可能性があります。
一方、
男性でも腸内細菌は慢性炎症や肥満、インスリン抵抗性に関与し、男性ホルモンの低下と関連すること
が示唆されています。
女性更年期では、大豆イソフラボンが注目されています。
イソフラボンは体内でエストロゲンに似た作用を示し、ホットフラッシュなどの更年期症状を和らげる可能性があります。
さらに、
腸内細菌の働きによって作られる
「エクオール」
という成分は、イソフラボンよりも高い活性を持つことが知られています。
しかし、
日本人でもエクオールを作れる人は約半数とされています。
そのため、
日頃から納豆や味噌、豆腐などの大豆食品と発酵食品を摂り、腸内環境を整えることが大切
です。
更年期では筋肉量が低下しやすく、疲れやすさや基礎代謝の低下につながります。
魚、鶏肉、卵、乳製品、大豆製品などのたんぱく質を毎食摂ることで筋肉量を維持し、
男性ではテストステロン低下による体力低下の予防にもつながります。
サバ、イワシ、サンマ、サケなどに含まれるEPA・DHAは、オメガ3脂肪酸として知られています。
オメガ3脂肪酸には慢性炎症を抑える作用があり、
更年期以降に増えやすい動脈硬化や心血管疾患の予防にも役立つと考えられています。
また、
一部の研究では気分の落ち込みや抑うつ症状の改善に役立つ可能性も報告されています。
週2~3回は青魚を食卓に取り入れることをおすすめします。
ビタミンDは骨の健康だけではなく、免疫機能や筋力維持にも重要な栄養素です。
最近ではビタミンD不足が、更年期の疲労感や筋力低下、気分の落ち込みと関連する可能性も指摘されています。
ビタミンDは
鮭、サバ、イワシ、きのこ類など
に多く含まれますが、日本人では不足している人が少なくありません。
食事だけではなかなか不足を補うことができないので、
1日4000IUのビタミンDサプリメント
を利用することを強くお勧めします。
ヨーグルト、納豆、味噌、キムチなどの発酵食品と、野菜、海藻、きのこ、大麦、オートミールなどに含まれる食物繊維
は、
善玉菌を増やし、腸内細菌が短鎖脂肪酸を産生する助けになります。
短鎖脂肪酸は腸のバリア機能を保ち、炎症を抑えるだけでなく、
自律神経や免疫機能にも良い影響を与えることが分かっています。
更年期対策というとホルモン補充療法や漢方薬が注目されますが、毎日の食生活も症状の改善に大きく関わります。
「毎食たんぱく質を摂る」
「大豆食品を毎日取り入れる」
「青魚を週2~3回食べる」
「発酵食品と食物繊維を意識する」
「ビタミンD不足を防ぐ」
といった習慣は、腸内環境を整え、更年期症状の軽減だけでなく、将来の健康寿命の延伸にもつながります。
更年期は誰にでも訪れる自然なライフステージです。
つらい症状を我慢するのではなく、
腸を意識した食生活と適度な運動、十分な睡眠を組み合わせること
で、心身ともに健やかな毎日を目指しましょう。
近年の研究では、腸内環境を整えることが、更年期を前向きに乗り切るための新たな鍵になると期待されています。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。