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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年11月02日
こんにちは、平島です。
先週から急に真冬のように寒くなってきましたが、秋が短かったですね。
私は朝のランニングのときに
8℃
を基準に
8℃より気温が高ければ、半袖
8℃より気温が低ければ、長袖
というように
8℃
を基準に半袖と長袖を使い分けています。
2027年5月のホノルルトライアスロン2027に向けて、トレーニングを頑張っていこうと思います。
寒くなってくると、温かい丼ものや麺類が恋しくなりますね。
診察室でも、こんな声をよく聞きます。
「野菜から食べているのに、健診で血糖値を指摘されました」
「ベジファースト」はすっかり定着しました。
でも実は、ごはんの前に何を食べるかで、もう一工夫できるんです。

★カギは「胃の出口」と「小腸のホルモン」
肉や魚のたんぱく質や脂を先に食べると、小腸から「インクレチン」というホルモンが出ます。
有名なGLP-1もその仲間です。
インクレチンには、すい臓のインスリンを早めに出させる働きがあります。
さらに、胃の出口をゆっくりにする働きもあります。
胃カメラの検査で毎日胃を見ている私から見ても、ここは納得のいく仕組みです。
胃からごはんが少しずつ送り出されるので、糖の吸収がゆるやかになるわけです。
この仕組みを調べた研究があります。
2016年にDiabetologiaに発表された、日本の研究です。
Kuwata H, et al, “Meal sequence and glucose excursion, gastric emptying and incretin secretion in type 2 diabetes: a randomised, controlled crossover, exploratory trial” Diabetologia. 2016;59(3):453-461. PMID:26704625/DOI:10.1007/s00125-015-3841-z
2型糖尿病の方12人と健康な方10人が、同じ人で「ごはんが先」と「魚や肉が先」を比べました。
人を対象にした小規模な試験で、食後の血糖値に加えて、胃の動きやホルモンまで測っています。
★野菜もたんぱく質も「ごはんの前」に
もう1つ紹介します。
2018年にDiabetes, Obesity and Metabolismに発表された論文です。
Shukla AP, et al, “The impact of food order on postprandial glycaemic excursions in prediabetes” Diabetes Obes Metab. 2019;21(2):377-381. PMID:30101510/DOI:10.1111/dom.13503
糖尿病予備群の15人が、同じ食事を食べる順番だけ変えて比べた試験です。
ごはんを最後にすると、食後の血糖値のピークが4割以上低くなりました。
この研究では、野菜が先でも、たんぱく質と野菜が先でも同じくらい効果がありました。
ですので、野菜ファーストが間違いというわけではありません。
大切なのは「ごはんを最後にすること」です。
ただし人数は少ないので、「こうした傾向がある」と受け止めてください。
★今日からできる食べ順のコツ
・朝は、納豆と卵、ブロッコリーの味噌汁を先に食べて、ごはんは最後に。
・ごはんは一度冷凍して、レンジで温めたものを使いましょう。
・昼のラーメンやそばだけ、ハンバーガーだけの食事は控えめに。
・コンビニなら、サラダチキンかゆで卵、海藻サラダを先に食べてから、おにぎりを。
・脂は、サバ缶(水煮・食塩不使用)の魚の脂やオリーブオイルで摂りましょう。
・夜は、魚や豆腐と野菜のおかずが中心。
ごはん粒はなしでも大丈夫です。
注意点もあります。
揚げ物の油は「オイルファースト」に向きません。
胃もたれしやすい方は、量を控えめにしてください。
糖尿病の薬を飲んでいる方は、自己判断で食事を大きく変えず、主治医に相談しましょう。
食後に胃もたれやお腹の張りが続く方は、40歳を過ぎたら一度、胃カメラ・大腸カメラで胃腸の状態を確かめておくと安心です。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。