MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年11月02日
こんにちは。副院長の東です。
雨が降るとかなりの寒さになりましたが、週末は良い気候でした。
晴れるとやはり秋の良い気候。
気温と湿度のバランがよく過ごしやすいですね。
運動日和です。がんばりましょう。
アルコール関連がん

米国では2025年に、飲酒ががんのリスクを高めることに科学的エビデンスがあると国民に警告しています。
アルコールは国際がん研究機関(IARC)によって発がん物質に分類されています。
1990年から2021年までの30年間で米国におけるアルコール摂取に関連するがんによる死亡数がほぼ倍増しています。
今回、米国から1990年から2021年の米国における大量飲酒に起因するがんによる年齢調整死亡率(ASMR)が調べられました。
アルコール関連がんによる死亡数は、1990年の1万1,896件から2021年には2万3,207件へと約2倍に増加していました。
2021年のアルコール関連がんによる死亡の約70%は男性に生じたもので、その数は1万6500件超でした。
55歳以上の男性でアルコール起因の死亡率が最も高かったのは肝臓がん(38.5%)、次いで鼻咽頭がん(31.8%)でした。
著者は、喫煙とがんの関連については多くの人が認識しているが、飲酒との関連についての認識はまだ十分に浸透されておらず、
アルコールはDNAに損傷を与え、ホルモンレベルを変化させることで、がんリスクを高める可能性があると述べています。
大腸がんにおいても、アルコール飲料の常用がリスクを上げることが最近加わっています。
一般的に、口腔がん、食道がん、咽頭喉頭がん、乳がん、肝臓がん、大腸がんがアルコールと関連していると考えられます。
しかしながら、喫煙と同様に、アルコールは遺伝子であるDNAを傷つけることで発がんに寄与します。
アルコール摂取が少量であればリラックス効果や、血流改善もみられるので、必ずしも悪いだけではありません。
しかし、アルコールの大量摂取は禁物です。気を付けましょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。