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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年05月14日

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「小さな胃がんを見つける眼力」というお話です。
胃がんは、日本人にとって今も身近ながんのひとつです。
医療技術の進歩によって治療成績は大きく向上していますが、早期に発見できるかどうかが、その後の治療や生活に大きく影響します。
胃がんとは、胃の粘膜に発生する悪性腫瘍です。
胃の内側を覆う粘膜の細胞が、何らかの原因でがん化し、時間をかけて成長していきます。
発症には、
➀加齢
②喫煙
③塩分の多い食事
④ピロリ菌感染
などが関係していることが知られています。
特にピロリ菌は胃がん発症との関連が強く、除菌治療後も一定のリスクが残るため注意が必要です。
日本は胃がんの多い国として知られています。
近年は減少傾向にあるものの、現在でも年間約12万人前後が新たに胃がんと診断され、多くの方が命を落としています。
がん全体の中でも依然として重要な疾患であり、早期発見・早期治療の意義は非常に大きいといえます。
胃がん検診というと、多くの方が胃レントゲン検査を思い浮かべるかもしれません。
白い液体を飲み、胃の形をレントゲンで撮影する検査です。
長年、胃がん検診の中心的な役割を担ってきました。
しかし、胃レントゲン検査には限界もあります。
胃レントゲン検査は、胃の壁の変形や大きな凹凸を捉えることは得意ですが、
ごく小さな早期胃がんや、わずかな粘膜の変化を見つけることは容易ではありません。
言い換えると、ある程度進行し、形として目立ってきた病変は発見できても、
内視鏡治療で治せるような小さな病変の検出には限界があります。
一方、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)は、胃の粘膜を直接観察できます。
近年の内視鏡機器は画質も飛躍的に向上し、ごく小さな色調変化やわずかな凹凸まで確認できるようになりました。
そのため、早期胃がん、特に内視鏡治療で切除可能な小さな病変の発見には非常に優れています。
しかし、小さな胃がんは、想像以上に見つけることが難しいものです。
ほんの少し赤みが違う、わずかに表面の模様が変化している、その程度しか差がない病変もあります。
つまり、小さな胃がんの発見には、機器の性能だけでなく、それを観察する医師の経験と眼力が大切になります。
数多くの内視鏡検査を経験し、さまざまな早期病変を見てきた消化器内科医ほど、
「何か違う」という小さなサインに気づきやすくなります。
逆に、非常に小さな病変は、経験の差によって見逃される可能性もあります。
@わずかな出血を手掛かりに発見された早期胃がん
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@わずかな色調の変化がきっかけで発見された早期胃がん

@わずかな凹みに気づき発見された早期胃がん

当院では、早期発見を何より重視し、細かな変化も見逃さない丁寧な内視鏡観察を心がけています。小さな胃がんを見つけるためには、時間をかけてしっかり観察すること、そして経験に裏付けられた診断能力が欠かせません。
胃がんは早く見つけることで、体への負担を抑えた内視鏡治療だけで完治が期待できる時代になっています。
ぜひ当院の内視鏡検査を活用し、胃がんの早期発見につなげていきましょう。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。