MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年05月17日
こんにちは。副院長の東です。
梅雨入り前の過ごしやすい気候が続いています。
晴れ間も多く、半袖1枚でも昼間は過ごしやすいですね。
出来るだけ体を動かして行きましょう!
大腸内視鏡検査で大腸がん発症率低下!!

内視鏡検査の重要性はこのブログでも何度もお伝えしています。
今回、Lancetという超一流の医学誌で発表された論文を紹介します。
ノルウェー、ポーランド、スウェーデンの55〜64歳を対象とした13年間の追跡調査が行われました。
大腸内視鏡スクリーニングによる大腸がん抑制効果が検証されました。
男女8万4,583人を、大腸内視鏡スクリーニング群または非スクリーニング群に1:2の割合で無作為に割り付け解析しています。
13年間の追跡調査において、
スクリーニング群2万8,217人中375人(1.46%)
非スクリーニング群5万6,366人中912人(1.80%)
が大腸がんを発症しました。
その中でも、遠位大腸がんのリスクはスクリーニング群で224人(0.87%)に対し、非スクリーニング群で563人(1.11%)であった(RR 0.79 [0.65-0.89]、交互作用のP<0.0001)でした。
これは大腸内視鏡検査を受ければ21%の遠位大腸がん(下行結腸、S状結腸)のリスク軽減になるという事になります。
✓ 男性におけるリスクは、
スクリーニング群1万4,154人中214人(1.69%)
非スクリーニング群2万8,247人中541人(2.19%)
でした(RR 0.77 [0.64-0.88])。
✓ 女性におけるリスクは、
スクリーニング群1万4,063人中161人(1.24%)
非スクリーニング群2万8,119人中371人(1.43%)
でした(RR 0.87 [0.70-1.02]、交互作用のP<0.0001)。
これは、性別では女性よりも男性において、大腸内視鏡検査による発症リスクの効果が高い事になります。
大腸がん死亡は、スクリーニング群2万8,217人中106人(0.41%)、非スクリーニング群5万6,366人中236人(0.47%)でした。
この研究のなかでは、大腸がんの死亡率は低下しなかった事になります。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(26)00508-8/abstract
大腸がんはほとんどがポリープからのがん化です。
出来るだけ大腸ポリープが小さいうちに切除しておくことが、大腸がんの発生を予防することが出来ます。
定期的な検査はもちろん、今まで一度も検査を受けたことがなければ大腸内視鏡検査を受ける機会を作ってください。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。