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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年05月31日
こんにちは。副院長の東です。
5月末なのに気温が30度近くなりすでに真夏日です。
週明けには日本に台風上陸し、本州横断が予想されています。
かなりの大雨が降ると思われますので、注意しましょう。
トイレでスマホしてませんか?

米国消化器病学会(AGA)から痔の診断と治療に関する見解が発表されました。
まず、痔の診断と治療は消化器内科医が積極的に行うべきであるとしています。
痔に対する治療としては、食生活を見直して便通を整えること。
そしてスマートフォン(スマホ)を見ながらトイレに長居する習慣を改めること。
を提唱しています。
赤肉中心の食事は高タンパク食ですが、食物繊維の摂取がおろそかになる傾向があります。
残念ながら肉には食物繊維が含まれていません。
肉食中心の食事では食物繊維が不足して便秘を招き、いきみによって痔の悪化を引き起こす可能性が高くなります。
便通を整えるためには、十分な食物繊維の摂取が必要であり、
米国人のための食事ガイドラインでは、男性では1日38g、女性では25gの食物繊維の摂取を推奨しています。
ちなみに厚生労働省による日本人による食物繊維の一日の摂取目標量は25g以上の摂取が望ましいとされています。
ただし不溶性食物繊維が多い食べ物を食べ過ぎると、便が硬く排泄しにくく便秘の原因になりやすくなります。
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf
そして、トイレでの行動も重要としています。
トイレをメール確認やソーシャルメディア閲覧のための静かな空間として利用している人は多いのではないでしょうか?
その行動をトイレスクロールと呼んでいます。
便座に長時間座ることで、肛門周囲の血管に圧がかかっていまいます。
主研究者は、トイレに座る時間は5分以内にすべきと提唱しています。
5分以上になる場合は一度立ち上がって、再度座りいきむようにすれば良いのです。
https://www.cghjournal.org/article/S1542-3565(26)00282-X/fulltext
痔は、血管内の圧力が高くなることによる血管そのものの怒張(ふくらみ)です。
一度膨らんでしまった血管は、なかなか小さくなることはありません。
出来る限り肛門周囲の血管の圧力を減らすこと、過度のいきみをなくすことは大切です。
強く拭いてしまうと粘膜が切れて、血管を損傷すると出血を引き起こします。
外用ステロイド薬や局所麻酔薬、血管作動薬などの外用薬は、痔の治療用で用いられますが、根本的な治療ではありません。
ついついしてしまいがちな、トイレスクロール。
実は痔を悪化させてしまう要因になってしまいます。
食物繊維を適量に摂取し、トイレは出来るだけ5分以内で済ませるようにしましょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。