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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年08月27日

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「どのような人が大腸がんになりやすいのか」、大腸がんのリスクについてお話しさせていただきます。
最近、著名人が大腸がんで亡くなったというニュースを目にする機会が増えました。
大腸がんは決して珍しい病気ではなく、日本では男女ともに非常に多くみられる、私たちにとって身近な病気です。
これまで当院のブログでも、大腸がん検診(便潜血検査)の重要性や、
もし便潜血検査で陽性になった場合には必ず大腸内視鏡検査を受けることの大切さについて何度かお伝えしてきました。
今回は少し視点を変えて、「どのような方が大腸がんになりやすいのか」、
その背景にあるリスクについて詳しく見ていきたいと思います。
1. 年齢は大きなリスクの一つです
大腸がんは若い世代で発症することもありますが、基本的には年齢とともに増えていく病気です。
特に40歳代以降は注意が必要で、50歳を超えると発症する方がさらに増加する傾向にあります。
「今まで大きな病気をしたことがない」「健康には自信がある」という方でも油断はできません。
年齢を重ねること自体が、大腸がんのリスクの一つだからです。
2. ご家族に大腸がんになった方がいる(家族歴)
大腸がんの発症には、遺伝的な要因も少なからず関係しています。
親や兄弟姉妹など、血縁の近いご家族に大腸がんの既往がある方は、
そうでない方に比べてリスクが高くなることが知られています。
また、ご家族の中に若くして発症された方や、複数人いらっしゃる場合には、
遺伝性の大腸がんが背景にあることがあります。
家族歴はご自身では変えられないものですが、
ご自身の正確なリスクを把握するうえで非常に重要な情報となります。
*進行大腸がん(家族歴;父 大腸がん)

3. 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある
大腸がんの多くは、「腺腫(せんしゅ)」と呼ばれる良性のポリープが時間をかけて大きくなり、
その一部ががん化することで発生すると考えられています。
そのため、過去の大腸内視鏡検査で腺腫性ポリープを指摘され、
切除した経験がある方は、その後も新しいポリープができる可能性があります。
「一度ポリープを取ったから、もう一生大腸がんは大丈夫」ということはありません。
医師から指示された適切な間隔で、定期的に大腸内視鏡検査を受けることが何よりも大切です。
4. 毎日の生活習慣との深い関わり
大腸がんのリスクを考えるうえで、見逃せないのが日々の生活習慣との関係です。
肥満、運動不足、過度の飲酒、喫煙などが大腸がんのリスク上昇と関連していることが分かっています。
* 運動不足・肥満: デスクワークなどで日常的に体を動かさない人は要注意。
特別なスポーツを始める必要はありませんが、「歩く時間を増やす」「階段を使う」など、
少しずつ活動量を意識してみましょう。
* 飲酒: お酒の量が増えるほどリスクも高まる傾向があります。
「休肝日をつくっているから大丈夫」ということではなく、
まずは1週間、1か月を通したアルコールの総量を減らすことがポイントです。
* 喫煙: たばこは肺がんだけでなく、大腸がんを含むさまざまながんの危険因子です。
禁煙はがん予防だけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病予防にも直結します。
* 食生活: 赤身肉(牛肉・豚肉)や加工肉(ハム・ソーセージ・ベーコンなど)の多量摂取と
大腸がんリスクの関連が指摘されています。
「お肉を一切食べてはいけない」という意味ではなく、野菜や海藻、果物などの食物繊維もバランスよく取り入れ、
偏りの少ない食事を心がけましょう。
生活習慣は、年齢や遺伝と違ってご自身の意識で変えることができるリスクです。
すべてを一度に変えるのは難しくても、「少し歩く」「お酒を減らす」「食事のバランスを意識する」といった小さな積み重ねが将来の健康を守ります。
「自分にはリスクがない」と思っていませんか?
ここまで大腸がんのさまざまなリスクについてお話ししてきましたが、
最もお伝えしたいのは、こうしたリスクに当てはまらない方でも大腸がんを発症することはあるということです。
そして、早期の大腸がんには、血便、腹痛、便秘、下痢といった分かりやすい症状がまったくないことが珍しくありません。
一方で、早期の段階で発見できれば、おなかを切ることなく、内視鏡治療だけで完治させることが十分に可能です。
ニュースを見て「大腸がんは怖い病気だ」と過度に不安に感じる必要はありません。
大切なのは、ご自身にどのようなリスクがあるのかを知り、変えられる生活習慣は少しずつ見直し、
定期的に検査を受けることです。
大腸がんで苦しむ方を一人でも減らすために、まずはご自身の体と生活を振り返ることから始めてみませんか?
当院では、苦痛に配慮した安心できる大腸内視鏡検査を行っておりますので、
気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。