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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年07月16日
季節はまさに夏、今年も暑くなりそうです。猛暑を乗りきるためにも、しっかり休養と栄養を摂ることも大事ですが、心の栄養として美しいものを愛でるのもいいのではないでしょうか。
枕草子でも「夏は夜」と著されているように、日本の夏の夜は風情のあるものです。花火、盆踊り、祭…枚挙にいとまがありませんが、私のイチオシは薪能(たきぎのう)です。主に野外で、夜に薪の篝火の灯りで演じられる能楽です。
能楽は、囃子、舞、装束、謡など非日常的な要素が相まって、動かないはずの能面がまるで表情を持ったかのように見えてくるほどです。
薪能はそれらが明暗によってくっきりとし、一層鮮やかになります。まさに幽玄の美です。
これは私のお気にいりの女面、万媚(まんび)です。
よく見受けられる少女の女面である小面(こおもて)よりも、少し年上で、心もち口角があがり微笑んでいるような魅力的な女面です。
まだまだ日常に戻りきれない今だからこそ、非日常の内に日本の美を求めてみるのも一興ではないでしょうか。