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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年05月31日
こんにちは、平島です。
朝晩はまだまだ涼しいですが、昼間はかなり暑くなってきましたね。
夏場になるとランニングしている時のパフォーマンスが明らかに落ちますので、運動するなら秋から冬にかけてが好きな季節でもあり、パフォーマンスが上がる季節です。
ところで、人間の身体の細胞はいくつぐらいあるかご存じですか?
実は、
身体の細胞は
約37兆個
もあるのです。
腸内細菌が
100兆個
ですので、それには及びませんが、かなりの数の細胞から人間は構成されています。
この細胞が崩れたり、変化をしていくことで
がん
などの病気が発生してしまいます。
この細胞を自分で修復したり、新品な細胞にリペアしてくれる機能が身体には備わっています。
それが
オートファジー
という機能です。
ギリシャ語の
オート(自分)
と
ファジー(食べる)
を組み合わせた言葉で
自食作用
というふうに訳されます。
一言で言うと
自分の細胞を自分で新品に作り替える機能
ということです。
37兆個の細胞のほぼ全てにオートファジー機能が備わっており、その役割には大きく分けて3つが挙げられます。
1,飢餓状態のときに栄養を作る
2,細胞の中の新陳代謝やお掃除を行う
3,体に害のある物質を特定して除去する
この中で1に注目すると、
身体が空腹の時にオートファジーが効率的に作動する
ということです。
空腹状態が続くとオートファジー機能が発動され、
身体の細胞が新品に作り替えられる
のです。
特に12〜16時間の空腹時間を作ると効率的にオートファジー作動しますので、
夜の20時に夕食を終えて、そこから朝の8時まで食事をしなければ
12時間の空腹時間
を作ることができます。
さらに
昼の12時まで食事をしなければ
16時間の空腹時間
を作ることができますので、時々は16時間の空腹時間を作ることも大切ですね。
このオートファジー機能を利用して、
老化の進みをスローにしたり、
がんや認知症などの病気を予防する
研究が近年かなり盛んに行われています。
このような素晴らしい機能はきちんと作動しない手はないので、
空腹時間をきちんと作って細胞の若返りを目指していきましょう!
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。