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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年03月23日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
食道がんは、「扁平上皮癌」と「腺癌」の二つのタイプがあります。
日本の食道がんの90%が扁平上皮癌です。
欧米で多いのは腺癌ですが、日本ではほぼ扁平上皮癌です。
リスク因子は、両者で異なります。
扁平上皮癌は喫煙と飲酒、腺癌は胃酸逆流による逆流性食道炎が主な原因です。
多くのがんと同様に早期のがんでは症状が出にくく、ほぼ症状はありません。また胃がん検診で行われる造影剤は食道を一瞬で流れてしまうため、発見困難です。
内視鏡検査(胃カメラ)が重要になってきます。
また、食道がんはNBIという特殊光で観察することで発見しやすくなります。
*NBIで発見された早期食道がん。内視鏡治療で完治しました。
早期食道がんの状態は通常の胃カメラでも発見することが大変難しく、丁寧な観察が必要になります。
70歳代 男性
数か月前から食道に肉がつまり、水で流し込んでいた。
また最近では塊のものを食べると嘔吐していまうことがあるということで受診。
今まで一度も胃カメラを受けたことがない。
20歳から1日20-30本、多い時は40本の喫煙あり、飲酒も毎日、日本酒や焼酎など2,3合以上。
食道に半周性の食道がんを認めます。
おそらく5年以上前から食道がんはできていたはずですが、症状が強くなったのはごく最近で食べ物がつまりださないと出てきませんでした。
胃カメラでは、食道の観察も可能です。
気になる方はご相談ください。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。