MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2026年08月16日
こんにちは。副院長の東です。
夏の風物詩である第108回全国高校野球選手権大会が甲子園で開催中です。
都道府県予選を勝ち抜いてきた各校、どれもが素晴らしいプレーです。
もうすでに歴史に残るであろうと言われている、横浜高校織田投手の伝説の5球をTV中継ライブで見ることが出来ました。
暑さに注意して悔いの内容に精一杯戦ってください。
PPIの中止時期

逆流性食道炎に関する論文を紹介します。
日本から、逆流性食道炎における薬物療法のひとつであるプロトンポンプ阻害薬(PPI)の使用方法に関する研究でした。
逆流症状改善後もPPIが漫然と継続されることが良くあります。
それはPPI中止後の症状再燃を危惧されてのことですが、出来る限り長期内服はしないようにしているのが現状です。
PPIを減量しながら中止すべきか、あるいは即時中止するのが良いのかはエビデンスがありませんでした。
多施設共同ランダム化比較試験で行われ、長期間PPIまたはP-CAB治療を受けて症状が安定しているGERD患者63例が対象でした。
薬剤を直ちに中止する「即時中止群」と、2週間半量投与後に中止する「漸減中止群」に1:1に割り付けられています。
中止後は症状出現時にレスキューとしてPPIの使用を認めています。
結果ですが、
24週時点での中止成功率は、即時中止群74.2%、漸減中止群75.0%と差がなかった(95%信頼区間:-23.1~21.5)。
48週時点でも同様の結果であった。
著者は、臨床的に安定した患者において、PPIの即時中止と漸減中止は、同程度の成功率だった。
一時的な症状や必要時のレスキュー療法が中止への成功の鍵であると述べています。
https://link.springer.com/article/10.1007/s00535-026-02419-z
この論文は、実臨床において良く直面するGERDにおけるPPIもしくはP-CABの中止方法についての検討です。
両治療方法のどちらかが優れているわけではなく、同等の効果でした。
これは、やはり症状の感じ方が人それぞれ違うことを表していると思います。
少しずつ減らしても良いし、いきなり中止していも良い。
現時点で僕が外来診療のなかでお話している事、そのものです。
食生活や姿勢などの生活習慣、内服薬の効果によって決まり、治療方法は全く同じではありません。
主治医の先生とよく相談しながら、どうするのがベストかを決めると良いでしょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。