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間違った選択をしないで‼胃カメラ検査を受けよう

  • 胃内視鏡検査

「がん」が体内にあっても、症状が全くない場合、少ししかない場合など様々です。がんが発見された場合、「あの時に検査していれば…..」と後悔される方もいます。医師でもいざ自身が患者となると専門分野でない場合は、知識がなく間違った行動、選択をしてしまうことがあります。

正しい行動、選択をすることで病気の早期発見、早期治療が可能です。

胃がんや食道がんなどは早期発見できれば、おなかを切ることなく、内視鏡治療が可能になります。

こんな間違った選択をしていませんか?

➀がんは症状が出てから受診する

②のどや食道がつまるけど食べすぎかな?

③胃がん検診のレントゲン検査で異常がないから、食道がんはないよね?

④健康診断、人間ドックの胃カメラで異常がないから、大丈夫かな?

⑤胃がん検診の造影剤検査で早期胃がんは発見できるよね?

⑥胃がん検診の造影剤検査で「慢性胃炎疑い」となっていても大丈夫かな?

⑦ピロリ菌が胃の中にいるらしいけど症状ないから大丈夫?

がんは症状が出てから受診する

これは間違った行動です。ほとんどのがんは早期の状態では症状が出ず、進行がんになっても症状が出ないものもあります。表面に現れやすい皮膚がんなどは大きくなれば、目に見えてきますが体内は自分で見ることができず、積極的に検査をしない限り発見できません。

何らかの症状がある方はもちろんのこと、症状がない方も積極的に人間ドックや健康診断を受けましょう。会社の健康診断は必要最低限のものもあります。

項目が気になる方はご自身で検査項目を追加して人間ドックを受けるのもひとつの手です。

例としては採血と胸部レントゲン検査しかない方は、腹部超音波検査、胃カメラ(または胃レントゲン検査)、便潜血検査などを追加するなどです。

人間ドックや健康診断は基本的に症状がない方が対象ですので、何らかの症状がある方はその症状の専門医を受診しましょう。

②のどや食道がつまるけど食べすぎかな?

ほとんどの方は検査をしても、何も発見されません。しかし、一部の方に咽頭がんや食道がんが発見されます。若い方の咽頭がんや食道がんはほぼありません。検査をしてもがんはなく、胃と食道の間に炎症がある「逆流性食道炎」と診断されることや何も異常がなく「咽喉頭異常感症」などと診断されます。自然に良くなることもありますが症状が強い場合には内服治療が可能です。

飲酒や喫煙をする50歳代以上の方は注意が必要です。下の写真のような咽頭がんや食道がんが発見されることがあります。

胃カメラを早期に定期的にすることで早期発見が可能であり、しかも早期に発見できれば内視鏡治療が可能です。咽頭がんや食道がんはかなり早期のものでないと内視鏡治療ができないため、胃カメラ検査が非常に重要になります。

*進行食道がんの内視鏡写真:「食べ物がつまる」という症状で受診されました。

③胃がん検診の胃レントゲン検査で異常がないから、食道がんはないよね?

これも間違いです。胃レントゲン検査で使われる造影剤は液体であり、食道は筒状の臓器です。造影剤は一気に胃の方へ流れてしまい、早期の食道がんを発見するのは非常に困難です。食道がんの盛り上がりやへこみがかなり強くないと胃レントゲン検査では発見できないので注意が必要です。

食道がんのリスクは、飲酒と喫煙、逆流性食道炎です。

早期に発見できるのは胃カメラです。

写真のような早期食道がんは、わずかな色の変化しか示さないうちに発見しないと内視鏡治療ができません。

すこしでも進行すると手術や抗がん剤、放射線治療などが必要になり、かなり大変です。

定期的に胃カメラ検査を受けるのが非常に重要になります。

*早期食道がんの内視鏡写真:わずかな色の変化しかなく、胃レントゲン検査では発見できない。

④健康診断、人間ドックの胃カメラで異常がないから、大丈夫かな?

ほとんどの方は、異常がなければ大丈夫です。私も以前、健康診断や人間ドックで胃カメラ検査を担当したことがあります。その経験から言えることがあります。

2つの点で当院で行っている胃カメラと多くの健康診断や人間ドックの施設の胃カメラで違いがあります。

まずひとつ目は鎮静剤の有無です。鎮静剤を使わなくても大丈夫な人もいますが、多くの人は咽頭反射が強く「おえっ」とすることが多かったり、げっぷがかなりでてしまいます。胃は空気でふくらませないとひだのあいだが観察できません。ふくらませないとひだの間の病変を見逃してしまうことがあります。そして、咽頭反射があると、そのたびに胃が動くことで観察も制限されてしまいます。これにより早期胃がんの発見が困難になることがあります。

ふたつ目は胃カメラの機器の問題です。胃カメラは日々進歩しています。テレビやスマートフォンなどの機器同様、新しいものほど画質がきれいです。きれいな画質では早期食道がん、早期胃がんのわずかな色調変化や凹凸がわかりやすくなります。

一部の施設ではあまり胃カメラにお金をかけておらずアップデートされていないところがあります。やはり画質が悪いと早期胃がんは見逃されている可能性があります。とくにピロリ菌がいる人、除菌後の人は胃がデコボコしているため画質の良い胃カメラでないと早期がんが見つけにくくなることがあります。

*早期胃がんの内視鏡写真:わずかな色の変化しかなく、画質の良い胃カメラでないと発見できないかもしれません。

⑤胃がん検診の胃レントゲン検査で早期胃がんは発見できるよね?

胃の進行がんの場合は、かなり大きく、凹みや盛り上がりもかなりあるため胃のレントゲン検査ではっきりとうつります。しかし、内視鏡治療が可能な早期胃がんはサイズは小さく、凹みや盛り上がりはすこししかありません。こちらはレントゲン検査で発見するのはかなり困難です。我々消化器内視鏡医は、胃がん検診=胃カメラ検査がベストだと思っています。

胃のレントゲン検査の目的は、「胃がんの死亡を抑制するため」であり、「内視鏡治療が可能な早期胃がんを発見するため」ではありません。胃カメラは、胃がんによる死亡減少はもちろんのこと、内視鏡治療ができるくらいの微小な早期がんの発見も可能になります。

検診で胃のレントゲン検査か胃カメラ検査を選択できる場合は、胃カメラ検査を受けましょう。

何か症状がある方は、一度消化器内科を受診して胃カメラ検査を検討してもらいましょう。

*早期胃がんの内視鏡写真:わずかな出血のみしか呈さない早期胃がん。これは胃レントゲン検査では発見できません。

⑥胃がん検診のレントゲン検査で「慢性胃炎疑い」となっていても大丈夫かな?

レントゲン検査で慢性胃炎というのは、ほとんど萎縮性胃炎というタイプの慢性胃炎をさします。萎縮性胃炎は、ピロリ菌が胃に感染した後に徐々に発生します。よって、レントゲン検査で慢性胃炎疑いと指摘された場合は、「ピロリ菌が感染している可能性がありますよ」ということです。まずは胃カメラ検査を受けて、「ピロリ菌が感染していないか?」、ピロリ菌が原因でできる「胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんができていないか?」を確認しましょう。

*萎縮性胃炎の内視鏡写真:胃内がざらざらしており、赤い点状の炎症が見られる。ピロリ菌陽性であり、後日除菌治療を行いました。

⑦ピロリ菌が胃の中にいるらしいけど症状ないから大丈夫?

ピロリ菌は胃内に感染する細菌です。3-5歳くらいに家族や井戸水などから感染するとされています。長期間感染することで炎症を起こし、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などを起こします。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、軽度のものであれば内服治療で治ります。しかし、ひどくなると胃や十二指腸に穴があき(穿孔)、緊急手術になることがあります。また、出血することがあり、緊急で内視鏡による止血処置をしたり、貧血がひどくなると輸血することもあります。

胃がんも95-99%がピロリ菌が原因とされています。ピロリ菌がいる人は除菌をすることで胃がんの発症リスクを軽減できます。

ピロリ菌がいるとわかった時点で胃カメラを受け、除菌治療を受けましょう。

*ピロリ菌が原因の進行胃がんの内視鏡写真

*ピロリ菌が原因の胃潰瘍の内視鏡写真

まとめ;

正しい知識をもつことで、正しい選択が可能となります。

当院でも「あの時に胃カメラを受けていれば良かった……」と後悔する方は多いです。「症状を軽く見て、検査を受けていなかった。」、「健康診断や人間ドックで要精密検査、要精査となったのに、放っておいて精密検査を受けていなかった。」などです。

今からでも遅くありません。

ぜひ、何か気になる方は当院を受診してご相談ください。

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