gototop

おすすめ内視鏡豆知識

Endoscopist Doctor's Knowledge

メインビジュアル

大腸ポリープは大腸がんの前兆?放置してはいけない理由を胃腸のプロが解説

  • がん

大腸内にできる隆起状のいぼのようなものを「大腸ポリープ」と呼びます。ポリープ自体はほとんどの場合症状を引き起こさず、良性であることが多いです。しかし、一部の大腸ポリープは時間の経過とともに大腸がんに進行するリスクがあることから、「前がん病変」として重要視され、医学的な観点からは注意が必要と言われているものです。

今回は、大腸ポリープとはどういうものでどのような種類があるのか、また大腸ポリープを放置してはいけない理由について詳しく解説していきます。

1. 大腸ポリープとは?

健康診断のイメージ

大腸ポリープは、大腸(直腸や結腸)の内側の粘膜にできる異常な組織の隆起やしこりのことを指します。一般的には「病変」として分類されるものの、必ずしも「病気」と言えるものではありません。

大腸ポリープの形状はさまざまで、大きさが1mmほどのものもあれば、数cmにいたるものもあります。形状も平らなものから茎のあるきのこ状のものまで様々です。大腸ポリープの多くは症状がなく、健康診断や大腸内視鏡検査で偶然発見されることが多いと言われています。

2. 大腸ポリープができる理由とは?

ピザやハンバーグ

大腸ポリープができる主な理由としては、年齢や生活習慣、遺伝などが考えられています。

2-1. 年齢的要因

大腸ポリープの発生頻度は年齢とともに増加します。特に40代以上の人であれば、大腸ポリープおよび大腸がんのリスクが高くなってきます。自治体が行っている大腸がん検診では便潜血検査が一般的であるものの、便潜血検査では大腸ポリープや初期の大腸がんが発見できないことも多いため、大腸内視鏡検査で詳しく大腸の中を見ておくと安心です。

2-2. 生活習慣による要因

欧米化した食習慣や、飲酒喫煙、運動不足などの生活習慣も大腸ポリープや大腸がんのリスクを高める要因とされています。

特に赤肉や加工肉、脂肪の過剰摂取、食物繊維の不足は大腸ポリープや大腸がんのリスクを高めますし、アルコールの過剰摂取や喫煙も大腸がんの原因となっています。また1日15g以上のアルコール摂取は大腸がんのリスクを約10%高めるとも言われていますので、普段の生活習慣を見直し、大腸ポリープや大腸がんのリスクを低減することを心掛けましょう。

2-3. 遺伝による要因

家族に大腸ポリープや大腸がんの既往がある場合、大腸ポリープが発生するリスクは高まります。家族性大腸腺腫症(FAP)やポイツイエ―ガー症候群、リンチ症候群、などの遺伝性疾患は、多発性大腸ポリープや大腸がんリスクを大幅に増加させると言われています。

両親や祖父母をはじめ、親族に大腸ポリープや大腸がんにかかったことがある人がいるのであれば、年齢を問わず早めに大腸内視鏡検査を受けておきましょう。

3. 大腸ポリープの種類

病気を発見する男性医師

大腸ポリープは大きく分けて「腫瘍性ポリープ」と「非腫瘍性ポリープ」の2つの種類があります。

3-1. 腫瘍性ポリープ

腫瘍性ポリープは「良性ポリープ(腺腫)」と「悪性ポリープ」に分けられます。

まず、良性ポリープは「腺腫」とも呼ばれるもので大腸ポリープの8割以上を占めると言われています。この良性ポリープには、「管状腺腫」「絨毛状腺腫」「管状絨毛状腺腫」、「銀歯状腺腫」といった種類があり、いずれもがんのリスクがあるものです。一般的にはこれらの良性ポリープが数年で大きくなり大腸がんとなっていくと言われています。

一方の悪性ポリープは既にがん化しているポリープで、みなさんが想像する通常の大腸がんです。そのため、悪性ポリープと診断された場合にはすぐに治療が必要となります。

腫瘍性ポリープは、大腸がんの前段階となり得る重要な病変です。早期発見と適切な治療により大腸がんの発生を未然に防ぐことができますので、定期的な検査と健康的な生活習慣の維持を心掛けることが重要となります。

3-2. 非腫瘍性ポリープ

非腫瘍性ポリープには、「過形成性ポリープ」「炎症性ポリープ」「過誤腫性ポリープ」「良性リンパ濾胞性ポリープ」といったものがあります。

まず「過形成性ポリープ」ですが、最も一般的な非腫瘍性ポリープで加齢とともに見られると言われています。5mm以下と小さいものが多く、直腸やS状結腸に多く発生します。過形成性ポリープ自体がん化のリスクは一般的に低いとされていますが、他のポリープと同時に現れたり、サイズが10mm以上と大きな場合、がん化のリスクが高くなる可能性を秘めています。

次に「炎症性ポリープ」ですが、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患に伴って発生するポリープです。炎症性ポリープが大腸がんになる可能性はほぼないため、放置されることがほとんどです。しかし、出血の原因となる場合には治療適応となることがあります。

3つ目の「過誤腫性ポリープ」ですが、これは若年性ポリポーシスなどの遺伝性疾患に関連して発生することがあるとされるもので、比較的若い人に見られます。過誤腫とは、正常な組織成分が異常な配置や過剰な増殖をした結果形成される良性の病変のことを言います。

最後の「良性リンパ濾胞性ポリープ」は、リンパ組織の過形成によって形成される非腫瘍性のポリープです。大腸や小腸、盲腸に多く見られます。多くの場合、無症状で良性のため、大腸がんの心配はほとんどありません。

非腫瘍性ポリープは大腸のポリープの中でも良性であり、がん化のリスクは低いとされています。しかし、一部のポリープは特定の条件下でリスクが高まるケースもあります。よって適切な診断と必要に応じた治療、そして定期的なフォローアップが必要です。

4. 大腸ポリープを放置してはいけない理由

検査結果

上記で説明したように、大腸ポリープには大腸がんの前段階となる腫瘍性ポリープとがん化リスクの低い非腫瘍性ポリープに大きく分けられていますが、小さいポリープや平坦なポリープなどの場合、ほとんど自覚症状はありません。そのため、定期的に大腸内視鏡検査を受診し、ポリープの切除を行ったり、医師から適切な診断を受けたりすることで大腸がんを予防することができます。

5. 大腸ポリープは切除するのがベスト?

内視鏡検査

大腸ポリープは、大腸内視鏡検査を行った際、医師が切除したほうがよいと判断した場合には切除されますが、小さなポリープであったり、がん化の可能性が低いとされるポリープの場合には切除されないこともあります。一般的には、5mm以上のポリープは切除の対象とされていますが、5mmに満たない場合でも陥凹型のポリープや形がいびつなものに関しては切除することもあります。

なお、大腸内視鏡検査においてがんが疑われるような病変を発見した場合には、組織を取り出して生検することもあります。

6. まとめ

癌

以上、大腸ポリープの種類や大腸ポリープを放置してはいけない理由について紹介してきました。

大腸がんは予防できる病気であり、早期であれば内視鏡治療で治すことができます。大腸がんの予防、早期発見のための第一歩が便潜血検査ですが、良性ポリープや早期がんは、便潜血検査では見逃される可能性もあるため注意しなければなりません。

大腸がん予防に最も良いとされる検査は大腸内視鏡検査です。大腸内視鏡検査はリアルタイムに大腸内部を確認でき、ほとんどの大腸ポリープはその場で切除できます。日帰りで切除できないものでも大学病院や総合病院で数日入院すれば、お腹に傷をつけずに内視鏡治療することも可能です。

これまで大腸内視鏡検査を受けたことがない場合、大腸ポリープが見つかる可能性も高いので、40歳以上の人であれば早急に大腸内視鏡検査を受診してみることをおすすめします。

癌にならない腸活実践メルマガ講座

「癌にならない腸活実践メルマガ講座」では、がんで亡くなる人・苦しむ人を一人でも多く減らすために日常生活の中で実践できる

・免疫を上げる方法
・正しい腸活の知識
・腸内環境とお肌の関係
・健康的なダイエット方法
・乳酸菌のすごい効果

などを、腸の専門医が毎日メールでお届けいたします。

免疫力をアップして、いくつになっても健康的な毎日を過ごしたい方におすすめの内容になってますので、気になる方はぜひ記事下のバナーをクリックしてお申し込みください。

↓↓

3分でわかる!苦しくなく痛みに配慮した内視鏡検査(胃カメラ)の特徴

お電話からの予約はこちら

受付 9:00〜19:00(土日-16:00まで)

045-914-7666

WEBからのご予約

WEBからのご予約なら、時間を気にせず
24時間・365日、お気軽にご予約いただけます。

癌にならない腸活 実践メルマガ講座 ヨーグルト 内視鏡チャンネル

お電話からの予約はこちら

受付 9:00〜19:00(土日-16:00まで)

045-914-7666

WEBからのご予約

WEBからのご予約なら、時間を気にせず
24時間・365日、お気軽にご予約いただけます。