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大腸がんは内視鏡手術で治せる?完治できる大腸がんと完治できない大腸がんの違いについて解説!

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  • 疾患・症例

大腸がんは、生活習慣の欧米化により食生活が変化した現在増加しているがんのひとつです。国立がん研究センターの最新がん統計によれば、2019年のデータで大腸がんと診断された数は155,625例(男性87,872例、女性67,753例)となっており、日本で最も罹患数の多いがんとなっています。ただし、胃がんや食道がんと比べると消化器系のがんの中では比較的悪性度が低いがんであり、進行がんであっても切除により完治が見込める可能性が高いことが特徴です。

大腸がんは自覚症状が出にくく、早期では発見しにくいがんです。がんの進行によって血便や下痢、便秘、残便感、貧血といった症状が現れるようになります。

そんな大腸がんは早期発見の場合、大腸内視鏡治療で治すことが可能なのでしょうか?

今回は、大腸がんの内視鏡治療の方法について、また完治できる大腸がん、完治できない大腸がんについて解説していきます。

1. 大腸がんの内視鏡治療とは

手術

大腸がんの内視鏡治療(内視鏡手術)とは、大腸カメラを肛門から大腸に挿入し、専用の器具でがんの病変のみを薄くはぎとる治療方法をいいます。一方で大腸の外科的治療とは、おなかを切って大腸の一部および周辺のリンパ節を一緒に切除する治療をいいます。

内視鏡治療で完治できる大腸がんは、リンパ節転移の可能性が極めて低いのが特徴で、内視鏡治療で完治できるかできないかについては、大腸がんに対するガイドラインにて決められています。がんの大きさや場所、浸潤の深さなどを医師が総合的に見たうえで、安全に治療が行えかつがん細胞が全て切除できると判断された場合に内視鏡治療は行われます。

1-1. 大腸がんのガイドライン

日本癌治療学会が発行する「がん診療ガイドライン」には、大腸がんの治療方針における内視鏡治療が以下のように規定されています。

<内視鏡治療適応の原則>

リンパ節転移の可能性がほとんどなく,腫瘍が一括切除できる大きさと部位にある

<内視鏡的摘除の適応基準>

1. 粘膜内癌,粘膜下層への軽度浸潤癌
2. 大きさは問わない
3. 肉眼型は問わない

本法は内視鏡的に大腸の病巣部を切除し,切除組織を回収する方法である。
治療法には内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)、内視鏡的粘膜切除術(EMR:endoscopic mucosal resection)、内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD:endoscopic submucosal dissection)がある。
内視鏡治療の適応と治療法を決める際には,腫瘍の大きさ,予測深達度,形態に関する情報が不可欠である

内視鏡治療は、外科的手術と比べると、体に傷がつかず、体に負担のかからない手術であり、早期がんであれば内視鏡治療で完治できる可能性は高くなります。

1-2. 内視鏡治療の代表的な方法について

上記のガイドライン内でもご紹介しましたが、大腸がんの内視鏡治療でがんを切除する場合に行われる代表的な方法には、

・内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)
・内視鏡的粘膜切除術(EMR)
・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

があります。

1-2-1. 内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)

内視鏡的ポリープ切除術は、キノコ型の茎を持った形のがんや隆起型、平坦型など様々な種類のポリープを切除するのに用いる切除方法です。内視鏡の先端からスネアと呼ばれるワイヤーを出して、ポリープにかけて締め、高周波の電流で焼き切ります。

外来で受けられる場合もあり、手術時間は検査から切除に至るまで15〜30分程度で済みますが、部位や大きさ、数によってはさらに長くなる場合もあります。

1-2-2. 内視鏡的粘膜切除術(EMR:Endoscopic Mucosal Resection)

内視鏡的粘膜切除術とは、がんの箇所に生理食塩水を注入してがんを持ち上がらせたあと、ポリペクトミーと同様にスネアを使用し、病変を締め付けたのちに高周波電流で焼き切る切除方法です。切除自体は5〜15分程度で済みます。内視鏡的ポリープ切除術同様に外来で受けられる場合もありますが、サイズが大きいものだと2~3日程度の入院が必要となることがあります。

1-2-3. 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)

内視鏡的粘膜下層剥離術は、内視鏡的粘膜切除術では切除が難しい大きながん、または生理食塩水を注入しても十分浮き上がらない早期がんに対して行う切除方法です。大腸では2011年より保険治療が適用されており、一般的に行われる治療となりました。

この内視鏡的粘膜下層剥離術では、がんの下の粘膜下層に生理食塩水やヒアルロン酸ナトリウムなどの薬剤を注入し、がんを浮かせたのち、がんの周辺粘膜を高周波ナイフで切開、粘膜下層から病変をすべて剥離、切除します。再発リスクがかなり低いものの、内視鏡的粘膜切除術と比べて高い技術が求められることから、穿孔や出血といったリスクなどの合併症が起きるリスクは他の内視鏡治療に比べてやや高くなります。そのため基準を満たした上で所定の届け出を行っている施設でのみ行うことができる治療方法です。

入院が必要な治療であり、平均して1時間程度の内視鏡手術となりますが、病変が大きなものの場合はさらに時間がかかる場合もあります。

内視鏡的ポリープ切除術および内視鏡的粘膜切除術は、大腸がん治療のガイドラインにより「最大径2cm未満の病変」が基本的に治療の対象となります。一方内視鏡的粘膜下層剥離術は、リンパ節転移がない早期の状態であれば2cm以上の病変であっても治療が可能です。ただし、内視鏡的ポリープ切除術・内視鏡的粘膜切除術が対象ではない大腸ポリープや大腸がんに対してのみ限定されます。

2. 内視鏡治療の症例について

内視鏡

ここからは内視鏡治療のいくつかの症例について見てみたいと思います。

2-1.便潜血陽性で受診①

ある患者さんは、便潜血が陽性であったため大腸のカメラ検査を受けられました。大腸のカメラ検査を行ったところ、良性の大腸ポリープの一部ががん化していましたが、5分程度の内視鏡治療で手術は終了。この患者さんは粘膜内がんという浅いがんであったため、内視鏡治療により、完治に至りました。

大腸がんの症例

2-2. 定期検査で大腸がんを発見

定期検査で大腸がんが発見された別の患者さん。頻度の低い陥凹型というタイプの病変が見つかりましたが、5分程度の内視鏡治療で完治することができました。

大腸がんの症例

2-3. 便潜血陽性で受診②

こちらも便潜血が陽性であった患者さんですが、数年ぶりに大腸内視鏡検査を受けられました。そこで大腸がんを発見。内視鏡治療は行えましたが、病理で少しがんが深く浸潤している状態でした。大腸がん治療のガイドラインでは、リンパ節転移の可能性ありとされており、内視鏡治療ののち、外科的手術が追加されることとなりました。

大腸がんの症例

2-4.下痢で受診

下痢のため大腸の内視鏡検査を受けられた患者さん。検査の結果、病変の見た目から早期の大腸がんであることがわかりました。大腸がん治療のガイドラインにより、内視鏡治療適用外であると診断しました。その結果、外科的手術が行われることとなりました。

大腸がんの症例

3. 内視鏡治療を行える大腸がんのステージとは?

癌

大腸がんのステージは、リンパ節の転移のありなし、浸潤の深さ、遠隔転移の有無などによって決定されます。一般的にステージⅠまでの大腸がんであり、大腸内視鏡によって病変が切除可能でリンパ節転移のない病変であると診断されれば内視鏡治療が行われます。内視鏡治療が適応外と診断された場合には、開腹手術または腹腔鏡手術によって転移の可能性があるリンパ節を含めた手術が行われます。なお、がんの発生部位や進行度によっては人工肛門(ストーマ)の設置が必要となるケースもあります。

3-1. 切除不能大腸がんについて

大腸がんは、内視鏡治療または外科的治療によって大腸にある病変や転移したがんを取り除くことが最終的なゴールです。しかしすべてのがんが完全に取り除けるというわけではありません。

がんの病変のすべてが切除できなかったり、再発大腸がんの場合には「切除不能大腸がん」と分類され、がんの進行を抑えるための化学療法(薬物療法)といった治療が行われます。

4. まとめ

大腸がん検診

大腸がんは胃がんと同様、少しでも早期発見することで内視鏡治療が受けられ完治できる可能性は非常に高まります。

なお、良性の大腸ポリープ切除は大腸がんの予防になります。そのため、定期的に大腸内視鏡による検査を受けることは大変おすすめです。人間ドックや定期健診をこまめに実施し、大腸がんのリスクを減らしましょう。

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