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がんを見逃してしまう誤った行動や考えとは?がんを早期発見する方法を胃腸のプロが徹底解説

  • がん

現在において、がんは不治の病ではありません。できるだけ早くがんを発見し、適切な治療を行えば治癒する確率の高い病気です。そのためにも、まずは定期的な検診が必要です。

今回は、がんを見逃してしまいがちな誤った行動や考えについて説明していきます。医師でも誤った行動や判断を行ってしまうことがあります。もし次の項目の中に自分が当てはまるものがあるような場合には、早急に消化器内科を受診するようにしましょう。

1. 胃内視鏡検査で異常がなかったら大丈夫?

胃のイメージ

通常、自治体の行う胃がん検診を行う場合には鎮静剤(眠り薬)を使用する検査は行われません。そのため、げっぷが出てしまって胃が膨らまなかったり、反射が強く出て胃が動いてしまう、といったことが起こります。こうなった場合、大きながんは発見できるのですが小さながん、特にひだの間のがんや平坦に近いがんはきちんと観察できない検査となってしまいがちです。その結果、がんを見落としてしまい、がんが進行してしまう危険性もあります。

しかし鎮静剤を使用する検査の場合、そのような症状を多少抑えることができるため、じっくりと観察することができます。また、検診施設によっては、あまり胃内視鏡検査用の機器にお金をかけていないことも多く、古い機器が使用されるケースが往々にあります。そのような古い機器を使用した場合には、画質も悪く、ちょっとした凹凸や色の違いしか示されない早期胃がんを確認することが困難になります。

よって、胃がん検診を受ける際には、最新の胃カメラを使った検査を行っている消化器内科を受診することがとても大事です。検査を行う予定のクリニックのホームページなどをチェックし、どのような機器を使っているのかを確認しておくと安心して受診することができます。

2. 胃レントゲン検査だけで早期胃がんの発見は可能?

レントゲン写真を持つ医師

一般的な胃がん検診で行われる胃レントゲン検査の場合、白黒の影絵のため、小さな早期胃がんを発見することがとても困難で、よほどがんが大きくない限り発見することができません。

一方、胃内視鏡検査の場合は、胃レントゲン検査で見逃してしまうような小さな胃がんであっても発見することができ、大きさや進行具合によっては内視鏡治療も可能です。開腹手術をすることなく、内視鏡治療の場合には1時間程度の手術で治すことができます。

3. 胃レントゲン検査で慢性胃炎疑いとなっていても大丈夫?

医者と患者

慢性胃炎と診断された場合、決して放置してはいけません。一般的なバリウム検査で指摘されるほとんどの慢性胃炎は、ピロリ菌でできる「萎縮性胃炎」のことを指します。萎縮性胃炎を早期に発見してピロリ菌を確認、除菌することによって胃がん発生の予防にもなります。そのためには、胃内視鏡検査を受診して、慢性胃炎がどの程度なのか、そしてピロリ菌がいるのかいないのか確認するようにしましょう。

4. 胃の中にピロリ菌がいるが症状がないから大丈夫?

薬を飲む

ピロリ菌は3歳から5歳くらいまでに感染し、胃の中を荒らして胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんの原因となる細菌です。胃の中にピロリ菌がいると診断された場合、決して放置してはいけません。ピロリ菌がいると分かった時点で、すぐに胃内視鏡検査を受診し、胃の中がどうなっているのか確認、除菌治療を行います。ここでいう除菌とはピロリ菌を退治するという意味で、胃薬と抗生物質を1週間飲むだけで簡単にピロリ菌を除菌することができます。

比較的若いうちに除菌したほうが、胃がん抑制効果はあると言われていますので、ピロリ菌がいる人は、胃内視鏡検査を受診した上で除菌治療を行いましょう。

5. お腹の調子が悪いけど大丈夫?

腹痛の女性

お腹の調子の悪い場合、ほとんどのケースでは内服治療だけで良くなることが多いです。1週間から2週間ぐらい薬を飲めば症状が治ります。ただしそれでも治らない場合には、胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査などを受診し詳しく調べる必要があります。胃の場合には胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍があるかどうか、大腸の場合は大腸がんがあるかどうか、潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患があるかなどを調べていきます。

まれにこのような内視鏡検査をしても何も異常がなく、内服治療でも効果がない人もいます。症状が続いている人は、腹部超音波検査(腹部エコー)や腹部CT検査を行うこともあります。腹部CTを行った結果、膵臓がんや肝臓がんが発見される場合もありますので、もしお腹の調子が悪い状態が続くようであれば、ぜひ消化器内科を受診し医師に調べてもらいましょう。

6. 血便があるけど痔のせい?

トイレの模型

ほとんどの場合、痔の症状が起きたとしても大きな問題はないのですが、ごく一部の人には大腸がんが隠れているリスクがあります。便潜血陽性を放っておく人もいますし血便を放っている人もいますが、便に血が混じっている場合には注意が必要です。

直腸に近い大腸がんの場合には出血がよくありますが、痔と大腸がんの血液は区別が付きにくく、大腸がんかどうかを発見する唯一の方法は、大腸内視鏡検査だけです。大腸内視鏡検査を一度も受診したことがなく、血便があるという人は、ぜひ一度大腸内視鏡検査を受けてみることをおすすめします。

7. 便潜血検査で陰性と診断されたから大腸がんはない?

検便キットと聴診器

便潜血検査の場合、約30%~40%は大腸がんや大腸ポリープの見逃しが出てしまいます。そのため、便潜血陰性と診断されても大腸がんがないとは限らないのです。特に奥のほうにある大腸がんの場合は便潜血検査で陽性とはなりにくく、見逃されてしまうことがあります。

また、直腸に近いほど便潜血検査で陽性となりますが、陰性と診断されたとしても大腸がんではないとは限りません。もし、血便等なんらかの症状が現れている場合には、大腸内視鏡検査を受診しましょう。症状がない人も、毎年便潜血検査を必ず行うようにし、陽性となった場合には大腸内視鏡検査を受診するようにしましょう。

8. 便潜血検査で2回のうち1回だけ陽性だったから大丈夫?

大腸がん検診

前述のように、便潜血検査では大腸がんや大腸ポリープを見逃してしまうこともあります。通常は1回よりも2回の方が陽性になる確率が高いこともあり、2回実施されます(便潜血検査二日法)。そのため、1回だけ陰性になったとしても安心できず、一度でも陽性と診断されたのであれば大腸内視鏡検査を受診した方がよいです。

よく便潜血検査で1回陽性が出て2回目は陰性と診断されたから検査を受けなかったという人がいますがこれは大きな間違いです。1回でも2回でも陽性となったら大腸内視鏡検査を受診しましょう。

9. まとめ

病気を発見する男性医師

以上、がんを見逃してしまいがちの誤った行動や考えについて紹介してきました。

ここで紹介した誤った行動を取ったり考えを持つことで早期がんの発見機会を見逃してしまうのは非常にもったいないことです。毎年のように「あの時受診しておけばよかった」「検査しておけばよかった」と後悔する進行がんの患者さんがいます。ですから、何か症状がある場合や健康診断で異常を言われた場合には、すぐに消化器内科を受診するようにしましょう。また、何も症状がない場合でもリスク回避のために定期検診は行っておきましょう。

早期に検査をすることで早期がんの発見が可能となります。早期がんであれば内視鏡治療できることがあります。お腹を切る開腹手術に比べ内視鏡治療を行えれば、身体的にも精神的にも負担が軽くなりますので、40歳を超えたら定期的な健康診断および内視鏡検査を欠かさず受診するようにしてください。

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