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腹部エコー検査ってどんな検査?特徴と検査でわかる疾患について解説

横浜市青葉区の「たまプラーザ南口胃腸内科クリニック 消化器内視鏡横浜青葉区院」は2011年「がんで亡くなる人・苦しむ人を一人でも多く減らしたい」 という医療法人ハートアンドオンリーの理念の下、開院しました。

胃カメラ、大腸カメラを中心に診療を行っていましたが、胃カメラ、大腸カメラでは診ることのできない、肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓・膀胱などの臓器の疾患を診るため、腹部エコー検査のエキスパートである臨床検査技師による腹部エコー検査を導入しました。

今回は腹部エコー検査の特徴や検査でわかる疾患について解説します。

1. 腹部エコー検査の特徴

腹部エコー(超音波)検査は、超音波を利用して腹部内の臓器の状態を調べる画像診断法です。体の外から超音波を当て、反射して戻ってきたエコーを解析することで、臓器の形状や異常を観察することができます。

この検査の特徴として、以下のような点が挙げられます。

➀非侵襲的で安全

腹部エコー検査は、体の外側から超音波を当てるだけで、体内の様子を観察できます。採血のように針を刺したり、何かを体の中に入れたり、手術を伴ったりすることはありません。そのため、痛みを伴わず、体への負担が極めて少ない検査方法です。

②放射線を使用しない

X線検査やCT(コンピュータ断層撮影)は放射線を利用するため、被ばくの心配があります。腹部エコー検査は超音波を用いるため、妊娠中の方や、放射線への曝露を避けたい方でも安心して受けられる検査です。

③リアルタイムで観察可能

腹部エコー検査では、臓器の動きや血流をリアルタイムで観察できます。たとえば、臓器の動きや血液の流れが正常かどうかをその場で確認することが可能です。

④繰り返し可能

検査中はベッドに横になり、腹部にゼリーを塗り、プローブ(超音波発生装置)を腹部にあてるだけで検査を行えます。検査時間も比較的短く、通常は15〜30分程度で完了します。さらに、放射線被ばくのリスクがないため、必要に応じて何度でも繰り返し検査が可能です。

⑤幅広い疾患の発見が可能

腹部エコー検査は、肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓・膀胱などのさまざまな臓器を観察でき、異常を発見するのに役立ちます。特に、脂肪肝や胆石、腎結石などの病変を早期に発見できるため、病気の進行を防ぐのに有効です。

2. 腹部エコー検査でわかる主な疾患

腹部エコー検査では、以下のような疾患の診断が可能です。

① 肝臓の疾患

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、病気が進行しても自覚症状が現れにくいことが特徴です。腹部エコーでは、肝臓の形状や内部の異常を検出し、以下のような疾患を発見できます。

•脂肪肝

肝臓に脂肪が蓄積することで発生する病気で、アルコール性脂肪肝や非アルコール性脂肪肝(NAFLD)などがあります。エコーでは肝臓が白く見える(エコー輝度が増す)ことで診断されます。ひどくなると肝炎や肝硬変、肝がんになることもあります。

•肝硬変

アルコール性肝障害、ウィルス性肝炎などの慢性肝炎などが進行すると、肝臓が線維化して硬くなります。エコーでは肝臓の表面がデコボコしていたり、内部の血流異常が観察されたりすることがあります。

•肝腫瘍(肝がん・良性腫瘍)

肝臓には悪性腫瘍(肝がん)や良性腫瘍(血管腫、肝嚢胞など)が発生することがあります。エコーでは腫瘍の有無や形状、血液の流れなどを確認し、必要に応じて精密検査(造影CT・造影MRI)が必要になります。

@肝血管腫 肝臓の良性腫瘍

② 胆のう・胆管の疾患

胆のうは、肝臓で作られた胆汁を貯蔵し、食事の際に十二指腸へ送り出す働きを持つ臓器です。エコーでは、胆のうや胆管の異常を詳しく観察できます。

•胆石症

胆のう内に結石ができる病気です。エコーでは、石が白く映り、その後ろに「音響陰影」と呼ばれる影ができることで診断されます。

@多発胆石

•胆のうポリープ

胆のうの内側にできる良性の腫瘍ですが、大きくなると悪性化のリスクがあるため、定期的な経過観察が必要です。

•胆のう炎

胆石が胆のうの出口を塞ぐと、炎症が起こることがあります。エコーでは、胆のうの壁の肥厚や胆のう内の液体貯留が見られます。

•総胆管結石

胆石が胆のうから出て、総胆管という管に詰まることで発生します。

炎症が起こる胆管炎となり、重症化すると命をおとすこともあります。エコーでは、胆管の拡張がみられます。

③ 膵臓の疾患

膵臓は胃の後ろに位置する臓器で、消化酵素の分泌やインスリンを分泌して血糖値の調整を行います。エコーでは膵臓の腫瘍や炎症を発見できます。

•慢性膵炎・急性膵炎

アルコールの飲みすぎや胆石が原因で膵臓に炎症が起こる病気です。エコーでは膵臓の腫れや萎縮、石灰化などが見られます。

•膵がん

早期発見が難しい病気です。膵臓の腫大や腫瘍の有無、膵管の異常などを、膵がんを見つけることが可能です。

@膵がん

④ 腎臓の疾患

腎臓は左右に1個ずつある臓器で、エコーでは腎臓の形や大きさ、内部の異常(腫瘍などの有無)を調べることができます。

•腎結石

腎臓内に石ができる病気で、エコーでは白い石とその後ろの影(音響陰影)を確認できます。

•水腎症

尿の流れが悪くなり、腎臓に水が溜まる病気です。エコーでは腎盂の拡張が見られます。

•腎腫瘍(腎がん・良性腫瘍)

腎臓には悪性腫瘍(腎がん)や良性腫瘍(腎嚢胞など)が発生することがあります。エコーでは腫瘍の有無や形状、血液の流れなどを確認し、必要に応じて精密検査(造影CT・造影MRI)が必要になります。

⑤ その他の疾患

腹部エコーでは、その他の臓器の異常も確認できます。

•腹部大動脈瘤

大動脈が膨らむ病気で、破裂すると命に関わるため、早期発見が重要です。エコーでは動脈の拡張を確認できます。

•膀胱腫瘍

膀胱の内部に腫瘍ができることがあり、エコーで異常な影を捉えることができます。

@膀胱がん

3. まとめ

腹部エコー検査は、非侵襲的で痛みがなく、放射線被ばくのリスクもない安全な検査方法です。リアルタイムで臓器の動きや血流を確認でき、悪性腫瘍や良性腫瘍、脂肪肝・胆石・腎結石・膵炎など、多くの疾患の診断に役立ちます。病気の早期発見・早期治療のためにも、定期的に腹部エコー検査を受けることが重要です。

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