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逆流性食道炎ってなんですか?

  • 胃内視鏡検査

逆流性食道炎とは?

まずは胃食道逆流症(Gastro Esophageal Reflux Disease:GERD、ガード)という言葉を知りましょう! 

GERDという言葉には広い意味で、逆流性食道炎と非びらん性GERDが含まれます。

逆流性食道炎も非びらん性GERDも、胸やけ症状が胃酸の逆流と関係があります。

症状だけでは両者を区別することはできません。

逆流性食道炎(Reflux Esophagitis)=びらん性GERD→内視鏡で赤い!

✓非びらん性GERD(Non-Erosive Reflux Disease:NERD)→内視鏡で赤くない!

原因としては食事量が多すぎたとき、刺激物(甘いもの、辛いもの、酸っぱいもの、塩っ辛いもの)を摂りすぎたとき、油濃いものを摂ったとき、アルコール飲料を多く飲んだ時による胃酸過多が生じ、逆流することで胸やけ症状を感じます。

診断のポイントは内視鏡検査を受けて赤く腫れているかどうかになります。赤く腫れていれば逆流性食道炎、赤くなければ非びらん性GERDと診断します。
胃食道逆流症の中の40%ぐらいの方しか、一般的に認識されている逆流性食道炎の方はいないと言われており、残りの60%、つまり大多数は非びらん性なのです。

つまり、胃食道逆流症の中でも、炎症が強く粘膜が赤く腫れている状態を「逆流性食道炎」といいます。

逆流性食道炎の原因は何?

食道と胃のつなぎ目の圧力が、胃の内圧よりも低くなると、胃の内容物が食道に逆流していきます。この圧力のバランスが崩れると、逆流性食道炎(胃食道逆流症)が悪化する要因となります。

その原因としては、ずばり、「胃酸分泌の増加」「逆流の増加」です。

胃酸分泌増加の要因として

ヘリコバクターピロリ菌 感染率の低下・・・胃が元気なので胃酸がよく出る状態にあります

食の欧米化・・・高脂肪、高カロリー食が原因となります

アルコール・・・胃酸を増やすだけでなく、食道の蠕動運動を低下させて食道に内容物が長くとどまります

食べ過ぎ・・・胃の内容物が多くなることで食道と胃のつなぎ目がゆるくなってしまい、食道まで食べものが満たされてしまいます。

刺激物・・・辛いもの、塩っ辛いもの、酸っぱいもの、甘いものの摂りすぎも良くありません。

逆流増加の要因として

肥満・・・食道と胃のつなぎ目に内臓脂肪がつくことで角度(ヒス角)が緩くなります

食道裂孔ヘルニア・・・食道と胃のつなぎ目の筋肉が弱くなって隙間が大きくなり、胃の上部の一部だけが食道の方にずれ出てきた状態です(写真参照)

亀背・・・高齢者の骨粗鬆症に伴うことが多いです。前屈みの姿勢を取ってしまうことにより、腹圧が上昇してしまうからだと言われています

逆流性食道炎の症状は?

「胸やけ」が代表的な症状ですが、面白いことに症状の表現が人によってかなり違うのが特徴です。

  • 胸がやける
  • 胸前の痛み
  • のどが熱い感じがする
  • のどに引っかかる感じ
  • 酸っぱいものを口の中に感じる
  • みぞおちの上がジリジリする
  • 胸のあたりがヒリヒリする
  • のどがしみる感じ
  • 食べたものが胸の途中で停滞している感じ
  • 胸のつかえ感

上記のすべてが胃酸の逆流に関係する症状と考えられます。

最近、消化器系以外の疾患にもこの「胃酸の逆流」が症状の原因だったと考えられることが注目されています。呼吸器系の症状として「慢性咳嗽(がいそう)」「気管支喘息」がありますが、咳止めを処方してもよくならない、喘息の薬を吸入してもよくならない場合、実は胃酸の逆流を抑える薬剤の投与で改善したケースも経験します。消化器系以外の病気と胸やけとの関連が疑われています。

胸やけで疑われる病気は?

胸やけが出る病気は、逆流性食道炎のほかにもたくさんあります

胸やけを感じると逆流性食道炎だと思ってしまう方が多いようですが、胸やけがみられる病気はほかにもたくさんあります。実は食道に癌があって狭窄していて、そのために逆流している可能性もあるため、自己判断は禁物です。

✓胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)

 逆流性食道炎RE(Reflux Esophagitis)=びらん性GERD
 非びらん性GERD(non-erosive reflux disease:NERD)

逆流性食道炎の診断は内視鏡診断なので、内視鏡を受けて胃食道接合部が赤く腫れていなくてはなりません。GERDの中の一部が逆流性食道炎で、実は40%ぐらいの方しかいないと言われています。残りの60%は非びらん性ですが、逆流性食道炎も、非びらん性GERDも症状が胃酸の逆流と関係があります。

✓逆流性知覚過敏

胃食道逆流が正常範囲内であっても症状が胃食道逆流と相関する場合には、逆流性知覚過敏といいます。圧や化学刺激に対する知覚過敏および中枢性過敏の関与が指摘されていて現代社会に多い、不眠、ストレス、不安などの心理的因子がこの食道知覚を変容させて症状発現に関与しています。

✓機能性胸やけ

胃酸逆流の関与しない機能性胸やけ(functional heartburn:FH)で、FHの病態は依然不明な点が多いとされています。上記のストレスに加えて、酸逆流以外の刺激、たとえば食道の伸展、食道平滑筋の縦方向の収縮などの機械的な刺激が考えられます。

✓食道がん

食道がんが進行してくると食道内を塞ぐようになり、食事の通過障害が出現してきます。通過に時間がかかるようになって、狭窄の程度がひどくなってくると逆流症状を生じてくることがあります。

✓バレット食道がん(食道胃接合部がん)

食道と胃のつなぎ目部分を食道胃接合部といいます。逆流性食道炎による炎症により傷害を受けた食道粘膜が胃粘膜となって治りますが、それをバレット食道といいます。食事の高脂肪化により、欧米諸国に多くみられるバレット食道が原因のバレット食道がんが近年増加傾向です。特に若い世代のバレット食道がんが増加してきており、注意が必要です。

✓胃がん

胃がんが胃の出口である幽門にあって出口を塞いだり、スキルス胃癌によって胃全体が硬くなってしまうことでぜん動運動がなくなると、胃内にたまった食事や胃液が消化されず、食道に逆流することで逆流症状を認めるようになります。

逆流性食道炎を診断するための検査とは?

✓胃内視鏡検査(胃カメラ)

 「胸やけ」は逆流性食道炎(胃食道逆流症)の典型的な症状ではありますが、食道がんや胃がん(噴門部がん)でも認めることがあります。逆流性食道炎の診断には、まずは内視鏡検査を行うことが重要です。なぜならば逆流性食道炎の重症度の評価や、食道裂孔ヘルニアの有無を確認するだけではなく、「がん」を含めた他の疾患が原因かどうかの確認にも内視鏡検査は重要なのです。

✓逆流性食道炎の内視鏡分類

改定ロサンゼルス分類を使用しています。これは内視鏡で「発赤の長さ・程度」を分類したものになります。主なGradeはA、B、C、Dであり、軽症がA、重症がDになります。例えばロサンゼルス分類Aであれば、LA-Aと記載します。

軽症の逆流性食道炎(LA-B)です。3時方向にのみ見られる比較的軽度の逆流性食道炎です。しかしながら、喉がつまる感じや、喉の違和感の訴えがありました。胃カメラで確認し、胃酸を抑える内服薬や漢方薬などを短期間服用してもらい、症状はすぐに軽快しました。

重症の逆流性食道炎(LA-D)です。12時、2時、6時方向が長く赤く腫れています。胸が熱くなる典型的な胸やけを訴えられていました。胃カメラで逆流性食道炎を確認して、内服治療にて症状は軽快しました。

✓24時間食道インピーダンス・pHモニタリング(当院では実施していません)

 胃食道逆流の程度を評価するための検査で、酸性(pHの低い)の胃液が食道内に逆流すると食道内pH値が低下することを利用しています。pHモニターの装置(直径2ミリほどの柔らかいチューブ)を鼻から入れて先端部を胃に留置し24時間のpHの変動を記録して、胃食道逆流の有無、程度を評価します。この検査は胃液だけでなく、胃液以外の逆流因子である腸液(アルカリ性)や食道の運動機能、気体の逆流も把握できるため胃酸分泌抑制剤で症状が改善しない場合、その原因を解明するのに優れた検査です。大学病院などの専門病院での検査が必要なので、ご希望であれば当院より専門病院をご紹介いたします。

逆流性食道炎の治療とは?

逆流性食道炎(胃食道逆流症)は生活の質を下げてしまう病気です。症状が当てはまる方は、お近くの消化器内科を受診されることを推奨致します。

当院では消化器内科クリニックとして、逆流性食道炎(胃食道逆流症)を専門的に治療しています。逆流性食道炎の疑いがある方はいつでもご来院ください。

また、他院で胃酸を抑える薬を内服しても症状が良くならない場合もあるかと思います。症状の原因は胃酸の逆流ではないことも考えられます。胃酸を抑える薬以外の方法で対応可能な場合もありますので、ご相談ください。

また、当院の逆流性食道炎(胃食道逆流症)の代表的な治療方法は下記の通りです。

胃酸分泌抑制剤(プロトンポンプ阻害剤、P-CAB製剤・・・胃酸の分泌を抑える薬

胃蠕動運動改善薬・・・胃や食道の動きを改善する薬

粘膜保護剤・・・粘膜表面をカバーすることで胃酸の刺激から粘膜を守る薬

胃酸中和剤・・・すでに出過ぎた胃酸を直接的に中和する薬

逆流性食道炎の予防は?

やはり基本的には食事療法が重要になります。暴飲暴食、ストレスには気を付けましょう。日常の食事療法、生活習慣を改善するだけでも驚くほど症状が改善する場合があります。ぜひ意識して実践してみてください。

●食生活で気をつけること

高脂肪食、アルコール、チョコレート、コーヒー、炭酸飲料、柑橘類などは胃酸の分泌が多くなり、食道と胃のつなぎ目がゆるみやすくなるため、食道へ胃酸が逆流しやすくなります。また、食べ過ぎや就寝前の食事も胸焼けを起こしやすくするといわれています。就寝前2時間は食事しないようにしましょう。以上の様な食生活に心当たりがあれば、気をつけてみましょう。

●日常生活で気をつけること

胃酸が逆流しにくいような習慣、体づくりをすることが大切です。体重が多く肥満傾向にある人ほど、腹腔内で胃が圧迫され胃酸が逆流し、逆流性食道炎を発症しやすくなります。また、お年寄りの方に多い、前かがみの姿勢も逆流しやすくなります。

寝る姿勢も重要です。食べたときに食物がたまる胃の弓隆部と食道胃接合部の位置関係から、右側を下にして横になると胃酸が逆流しやすいので、左側を下にして寝ることをお勧めします。また、頭側を高くして寝ることも有効です。

これらの生活習慣の改善で症状が改善するかどうかは個人差がありますが、特に改善効果が高いことがわかっているのは適切なダイエットによる体重コントロールです。

食生活や生活習慣の改善でもよくならない場合は薬の内服を併用することで改善する可能性がありますので当院へご相談ください。

今、胸やけで悩んでいる方へ

自己判断や放置は禁物!まずは検査を受けましょう

胸やけがみられる病気はいくつもありますが、「胸やけだと自分自身で思い込んでいて検査したらがんだった」などというケースもあり、自己判断はとても危険です。また胸やけが出ているのに放置していると、重大な病気が潜んでいた場合、取胸やけり返しのつかないことになってしまいます。自己判断や放置はせず、気になる症状が出ている方はぜひお早目に検査をお受けください。

  • 胸がやける
  • 胸前の痛み
  • のどが熱い感じがする
  • のどに引っかかる感じ
  • 酸っぱいものを口の中に感じる
  • みぞおちの上がジリジリする
  • 胸のあたりがヒリヒリする
  • のどがしみる感じ
  • 食べたものが胸の途中で停滞している感じ
  • 胸のつかえ感

上記の症状が該当される方、食事療法で症状が改善しない場合は胃カメラ検査を早めに受けることをお勧めします。胃カメラ検査を受けて直接観察することで症状の原因究明、消化器疾患の診断や治療ができます。何もせずに放っておいても症状は決してよくなりません。

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