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保険適用になるのはどんなとき?大腸内視鏡(大腸カメラ)検査の費用

  • 大腸内視鏡検査

日本人の死亡数の上位を占める大腸がん。この大腸がんの早期発見のために、大腸内視鏡検査は非常に重要な検査です。「下部消化管内視鏡検査」、「大腸カメラ」とも呼ばれ、大腸の検査の中でも一般的な検査として知られています。直接大腸内を見るこの検査では、大腸がん以外にも大腸がんの元となる大腸ポリープや虚血性大腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病といった各種腸疾患の発見ができます。今回は、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の費用の相場や、ポリープ切除までを含めた場合の費用などについてご説明します。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)ってどんな検査?

大腸は、小腸から続く1.5〜2メートルほどの長さの消化器官です。小腸から送られた便から水分やミネラルなどを吸収して、固形の便にして肛門に運ぶ働きがあります。

この大腸に生じる主な病気として、大腸の粘膜などに発生する大腸がんや大腸ポリープ、炎症やただれ、潰瘍(かいよう)ができる潰瘍性大腸炎などがあり、こうした病気を治療するためには正確な診断が欠かせません。

【関連ページ】大腸内視鏡検査でわかる疾患 

大腸内視鏡検査は、先端にカメラの付いた内視鏡スコープを肛門から挿入して大腸全体を観察する検査です。直接医師が患部を見ることができることから、病気の早期発見や正確な診断のために非常に有効な検査法のひとつです。

なお、大腸内視鏡検査の主な流れは以下のとおりです。

  1. 事前の診察(大腸内視鏡検査が必要かどうかを医師が判断)
  2. 検査当日、自宅や病院で洗腸剤を飲んで大腸内を洗浄
  3. 大腸内視鏡検査により、大腸内全域を観察(挿入と観察時間自体は15〜20分程度)
  4. 病変を見つけた場合、組織採取(より詳しい病理検査のため)や、ポリープ切除などの処置

大腸内視鏡検査が保険診療になる場合・ならない場合

大腸カメラ検査を受けるケースとしては、基本的に以下の2つのパターンがあり、このいずれかで検査費用が変わってきます。

症状が出た時などに病気を特定し、診断をつけるために実施と大腸ポリープなどのフォローアップの定期内視鏡検査(保険診療)

日本では、国民の誰もが等しく医療サービスが受けられるよう、国民皆保険制度を導入しています。この制度により、病院や診療所で診察・治療を受けた時、患者さんの自己負担額は実際にその治療にかかる医療費総額の1~3割に軽減されます。医師の診察により、医学的に検査や処置が必要と判断されて大腸カメラ検査を行う場合には、「保険診療」として患者さんは費用の一部を1〜3割の範囲で自己負担としてお支払いいただくことになります。残りの7〜9割は国の税金から負担されています。

大腸カメラ検査(保険適用)の一般的な費用(3割負担の方の場合)

(a)診察:2,500円〜4,000円程度

(b)内視鏡検査:5,000円程度 

(c)組織を採取して検査する場合(生検):5,000円〜12,000円

・特に異常がなく観察のみで終わった場合:合計7,500円〜10,000円程度(a+bの金額)

・生検を行なった場合:合計13,000円〜18,000円程度(a+b+cの金額)

・大腸ポリープの切除まで行う場合:合計20,000円〜33,000円程度 ※大腸ポリープの切除数や臓器数によって変動

保険診療の料金は国が定める保険の点数で決まっており、日本全国一律です。費用に多少の幅があるのは、検査の際に服用するいくつかの薬剤や下剤の種類、またどの程度使用するかの違いによるものです。

病気の早期発見のために健康診断で実施(自費診療)

一方、症状がない方に対して、病気の早期発見のために行われる大腸内視鏡検査は、治療行為ではないため公的保険が適用されません。検査にかかる費用は全額自己負担になります。健康診断専門の施設や人間ドックで行われる大腸内視鏡検査はこれにあたります。また、健診で内視鏡検査中に炎症などが見つかり、組織をとって病理検査を行う場合、大腸内視鏡部分は自費、病理検査は保険診療となります。また、健診での大腸内視鏡検査の際に大腸ポリープが見つかった場合に大腸ポリープを切除する必要があるときには保険診療に切り替えて、大腸ポリープ切除術が保険診療となる健診施設もあります。

公的保険の適用とならない自費診療については、それぞれの医療機関が自由に費用を決められます。人間ドックの費用が医療機関ごとに違うのはこのためで、大腸内視鏡検査も施設によって価格差が見られます。

費用は、内視鏡による観察のみで15,000円~30,000円程度、生検やポリープの切除をするにはさらに費用がかかります。大腸の組織を採取して検査(生検)を行った場合や大腸ポリープを切除した際には、追加の生検や切除術の一部費用のみ保険適用に移行するケースもあるものの、全体として数万円かかってしまう場合も少なくありません。健診センターなどで大腸ポリープが見つかり、その場で切除できない場合には、保険医療機関を紹介してもらい大腸カメラを再び受けなければならず、別途費用がかかってしまうこともあります。

カプセル大腸内視鏡の費用

近年、大腸内を調べる検査方法として、カプセル大腸内視鏡を導入する医療機関も出てきています。カプセル内視鏡とは、カメラが付いた長さ3センチ、直径1センチほどのカプセル型の内視鏡を水分と一緒に飲んで、カメラが消化管を通過しながら、腸管の内部を撮影する検査です。

カプセル内視鏡はカプセルを飲むだけで検査を行えるため、苦痛度が低いというメリットがあります。ただし、大腸内視鏡検査に比べて観察できる範囲が狭く、費用は保険診療(3割負担)でも約30,000円と大腸内視鏡と比べても高額です。また、保険診療となる条件も、大腸内視鏡検査を行うことが困難で、過去に大腸内視鏡検査が受けられなかった方などが対象となっており、誰もが保険診療で受けられる検査ではありません。

当院の大腸内視鏡検査の費用

当院では、検査によって疾患を早期発見してみなさまの健康を守るために、費用負担が受診の壁にならないよう、基本的に保険診療での大腸内視鏡検査を行っています。事前に診察を行い、大腸内視鏡検査が必要と判断されれば保険診療で検査をお受けいただきます。

大腸カメラ検査中に、組織の炎症や潰瘍など気になる部分が見つかった場合には、組織を一部採取して、がん細胞が含まれていないかどうかや炎症の程度などを顕微鏡で詳細に調べる「病理(びょうり)検査」を行います。大腸内視鏡検査に加えて病理検査を行った場合の費用は、3割負担で1万円程度です。 

また、大腸内視鏡検査で大腸ポリープ(大腸の組織がイボのように盛り上がったもの)が見つかった場合、その場でポリープ切除(保険診療)を行うことも可能です。大腸がんは良性のポリープから発生する場合が多く、切除できるものはできるだけ切除することをお勧めしています。

大腸ポリープを切除する場合は、切除数や臓器数に応じて費用が変わってきます。

※使用する薬剤の種類や点滴の有無、血液検査の有無などによって、お値段が前後することがあります。
※内視鏡検査前の事前診察代や血液検査代、検査後の病理組織検査の結果説明の診察代などは含まれておりません。

胃カメラと大腸カメラを同日に行う「同日内視鏡ドック」

当グループの福岡天神内視鏡クリニックでは、大腸カメラと胃カメラを同時に行うことができる「同日内視鏡ドック」をご用意しています。胃カメラや大腸カメラを受ける時は1日がかりになってしまうこともあるため、会社に勤務されている方は、何度も有給休暇を取得する必要があり、検査が後回しになっている方もいらっしゃいます。この同日内視鏡ドックでは、2つの検査を1日で終えることができるため、「1日の休みで2つ検査ができた」と好評です。

同日に胃カメラと大腸カメラを受けることは、多くの地域では保険診療として認められています。しかしながら、九州エリアでは胃カメラと大腸カメラの同日実施が医療保険制度の対象にならず、九州で内視鏡検査を受けようとすると必ず別日にそれぞれ胃カメラと大腸カメラを受けなければなりません。

同日に実施した場合、検査費用は自費となるためやや高くなりますが、事前診察も必要なくなるため、本来、事前診察や病理検査の結果説明も含めて4日かかる検査を1日で済ますことができます。

また、同日検査で大腸カメラの検査中にポリープが発見されてその場で切除を行った場合、大腸内視鏡検査は自費料金から保険適用の料金に切り替わります。

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検査食(前日の食事用)の費用

大腸カメラ検査前日の食事は非常に大切です。腸内をしっかり観察して精度の高い検査を行うために、検査当日は洗腸剤(下剤)で腸の中をきれいにしていただきますが、それでも腸の中に消化されない食べ物が残ってしまっていると、十分な観察ができなくなり、せっかく受けていただく検査が無駄になってしまう可能性があります。

検査前日は消化のよい食べ物をとっていただくのが基本ですが、検査前日の食事に適した検査食も販売されています。

検査前日の食事が3食1セットになっている「ダルムスペース リッチⅢ」という商品は、和風粥、みそ汁からソフトクッキーなどのおやつまで付いています。ネットショップで1,600円前後+送料で販売しており、当院でも販売しています。

検査前日の食事例

さいごに

大腸内視鏡検査にかかる大まかな費用、保険診療と自費診療による費用の違いなどについてお分かりいただけましたでしょうか? 日本人に増えている大腸がんを始めとする大腸の病気のリスクを減らすためにも、少しでも症状を感じた場合には早めに医療機関を受診ください。

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