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吐き気ってなに?~どんな病気が隠れているの?~

吐き気とは?

「吐き気」は、のどや胸、みぞおちの辺りに感じられる吐きそうになる差し迫った感覚のことです。
吐き気とは、みぞおちから胸のあたりがむかむかする不快感で、正式な医学用語では、悪心(おしん)、嘔気(おうき)ともいいます。また、嘔吐(おうと)は胃の内容物を吐いてしまうことです。嘔吐は、消化管の働きが乱れて脳内にある嘔吐反射中枢がさまざまな病気や薬物によって刺激されますが、ストレス、乗物酔い、妊娠初期の吐き気、モルヒネなどの鎮痛剤や、癌の化学療法薬などによっても起こります。

吐き気の症状について

こんな吐き気に悩まされていませんか?
吐き気と随伴する症状はありませんか?

  • 胸焼けと吐き気がある
  • 腹痛と吐き気がある
  • 胸痛と吐き気がある
  • 下痢と吐き気がある
  • 便秘と吐き気がある
  • めまいと吐き気がある
  • 頭痛と吐き気がある

このようなつらい吐き気でお悩みではありませんか?吐き気症状の裏には、重大な病気が隠れている可能性があります。すみやかな医療機関の受診をお勧め致します。

吐き気に胸焼けを伴う病気

○胃食道逆流症、逆流性食道炎
胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流することで、胸焼けなどの症状が出ることがあります。胃袋の粘膜は胃酸から守られる機能を持っていますが、食道の粘膜には防御機能がないので、胃液が触れるとダメージを受け、吐き気や胸焼けといった症状が出るのです。胃酸を抑える薬で治療します。

吐き気に腹痛を伴う病気

○急性胃炎・慢性胃炎
ストレスや鎮痛剤服用などが原因で出血を伴うこともあり、外来ではとても多い病気です。命にかかわる病気ではありませんが、のたうちまわるような痛みが出ることもあります。胃酸を抑える薬や、胃の粘膜を保護する薬で治療。もちろんストレスが原因であればそれを取り除くのが一番の根本的治療法です。

○胃がん
50~60歳の男性に多く、ピロリ菌との関連性が指摘されています。摘出手術が必要なことが多いですが、最近は早期に見つかることも多く、うまくいけば内視鏡治療だけで完全に治療することもできるようになってきました。詳しくは「胃がんの初期症状・がんの進行」も併せてご覧下さい。


○胃潰瘍(かいよう)・十二指腸潰瘍(かいよう)
みぞおちの辺りに痛みが出るのが一般的。胃潰瘍の場合は食後に、十二指腸潰瘍の場合は空腹時に痛みが出やすいとされています。ただ実際に外来で胃の内視鏡検査を数多くやっていると、「そんなに痛みは感じませんけどね」とケロッと言われる患者さんに立派な潰瘍が見つかることもあり、一概には言えないものです。


○虫垂炎
いわゆる盲腸。よくある病気ですが、痛む場所も痛みの程度も人それぞれなので、消化器内科や消化器外科の経験が豊富なベテラン医師でも診断に悩むことが多い病気でもあります。抗生物質の点滴や飲み薬で治ることもありますが、手術をしなければならないこともあります。


○腹膜炎
腹膜に起こる炎症のことで、潰瘍で胃に穴が開いた時や急性すい炎など様々な原因で起こります。薬で治ることもありますが、ひどい場合は手術が必要。


○急性膵炎(すいえん)・慢性膵炎(すいえん)
アルコールの飲みすぎや胆石が原因で起こり、七転八倒の痛みが出ることもあります。絶食安静でよくなることもありますが、ひどくなると手術が必要になることも。アルコールの飲みすぎによって起こる病気については「飲酒・アルコールが招く病気」をご参照ください。


○急性肝炎
A型、B型、C型などのウイルスが原因。B型肝炎、C型肝炎などの病名でも知られています。通常、安静にしていれば改善していきますが、劇症肝炎という死に至ることもある重症になるケースも。早期発見・早期治療が大切です。


○胆石症
よく見られる症状としては腹痛、発熱、黄疸(おうだん)があります。根本的治療としては手術がありますが、一時的な発作であれば、鎮痛剤、抗生物質などを内服して様子をみることもあります。


○胆のう炎
胆石症と合併して起こることが多い症状。発熱を伴い、腹痛が起こります。抗生物質の点滴などで治療します。


○尿路結石
尿路にできた結石により、七転八倒する痛みとともに、吐き気も出現する病気。強い痛みと吐き気が突然襲ってくるので、救急外来でよく見かける病気です。背中を叩かれた時に飛び上がるような痛みがあり、尿に血が混じっていればかなりの確率でこの病気でしょう。痛み止めの薬を飲みながら、尿に石が出てくるのを待つこともありますし、泌尿器科で手術で石を取ってしまうこともあります。

吐き気に下痢を伴う病気

○食中毒
いわゆる食あたり。経験がある方は多いのではないでしょうか。下痢を伴うことがありますので、脱水症状を起こさないよう水分補給や、原因となる細菌を死滅させる抗生物質投与が治療になります。

吐き気に便秘を伴う病気

○腸閉塞
消化物や消化液が腸内に溜まってしまう状態で、腹部の手術後の癒着や、大腸がん、腸重積(ちょうじゅうせき)などで起こります。ゲーゲーとひどく吐いていて便が出ていなかったら、腸閉塞の可能性が高いです。食事を止めて腸を安静にするだけで改善することもありますが、その他の処置が必要になるケースもあります。
腸閉塞はいわば道路が通行止めになって、その手前側が大渋滞を起こしている状態です。これにより腸の中がパンパンに張ってきますので、鼻からイレウス管と呼ばれるチューブを入れてガスや腸液を引いてあげることによって、渋滞緩和をします。それでも改善しないときには、原因を取り除くための手術に踏み切ることがあります。いずれにしても入院が必要な病気です。

吐き気に頭痛を伴う病気

○くも膜下出血
脳動脈瘤(りゅう)の破裂などにより、突然激しい頭痛が起きる病気。「後頭部をハンマーで殴られたような痛み」と表現されることもあります。通常は激しい頭痛がありますが、軽い頭痛で吐き気・嘔吐が主な症状のこともあります。


○脳腫瘍
頭痛や物が二重に見えるといった症状がありますが、頭蓋骨で囲まれている脳が腫瘍により圧迫されるため、吐き気を催すことがあります。


○片頭痛
20代から30代の女性に多く、数時間から3日くらい続くズキズキとした頭痛。ひどい頭痛とともに吐き気に悩まされることが多いです。頭痛の薬を飲みたくても吐き気がひどくてうまく飲めない場合、症状がなかなか改善しないこともあります。片頭痛による吐き気が強いときは、片頭痛の内服薬を腸でしっかり吸収するために、吐き気止めの内服薬を一緒に飲んでもらうのが効果的です。


○緑内障
眼圧が上昇する病気で、頭痛とともに吐き気、嘔吐が起こります。治療は眼科で行いますが、頭痛と吐き気を訴えて内科を受診してくる患者さんが多いので、私たち内科医としては、眼の病気もありえるということをしっかり頭に入れておかないと、診断が遅れてしまう危険もあります。

吐き気にめまいを伴う病気

○脳出血(特に小脳出血)
小脳は体のバランスをつかさどる脳なので、ここに出血が起き障害が出ると、めまいとともに吐き気が出ることがあります。


○脳震盪(のうしんとう)
脳が激しく揺さぶられることによって起こる脳障害です。ラグビーでタックルを受けたときなど、スポーツで強く頭を打ったときに多いです。頭の中で脳がぐらぐらと揺らされる結果、吐き気や嘔吐といった症状が出てきます。完全に回復するまで安静にすることが大切です。


○髄膜炎(ずいまくえん)
ウイルスや細菌が原因となり、発熱やけいれんが起きることもあります。ひどい頭痛とともに吐き気が出てくることが多い病気の代表例です。


○メニエール病
吐き気を伴うようなひどいめまい、難聴、耳鳴りといった症状を起こす病気。耳の奥にある平衡感覚や聴力をつかさどる内耳(ないじ)という部分に障害が起きる病気です。専門は耳鼻咽喉科です。

吐き気に胸痛を伴う病気

○心筋梗塞
動脈硬化により心臓を栄養する血管がつまる病気で、胸痛が起こりますが、吐き気などの消化器症状が出ることもしばしばあります。命にかかわることもあるので、一刻も早く診断をしなければなりません。「何となくムカムカして気持ち悪い」という症状だけの患者さんもいるため、現場で心電図を取って発見し、ドキッとさせられることもあります。

吐き気に疲労感や意識混濁を伴う場合

○糖尿病
糖尿病で血液の酸性度が高くなりすぎる「アシドーシス」という症状があり、これによって吐き気が起こることもあります。糖尿病がかなり悪化した状態なので、入院治療が必要になります。

病気以外が原因の吐き気・嘔吐

○薬の副作用
抗生物質や鎮痛剤の中には、胃腸に負担をかける薬剤もあり、アレルギーで嘔吐してしまうこともあります。原因となる薬剤をやめることで改善されます。


○心因性嘔吐
拒食症や過食症を含むストレスや不安が原因で嘔吐することがあります。実際に外来で受診することも多いのですが、最初は強いストレスを感じていることを話してくれない患者さんも多く、診断に時間がかかるケースもあります。心因性のものは話しづらいこともあるかもしれませんが、私たち外来で診察している医師は、少しでも患者さんの症状を改善する方法を考えています。思い当たることがある方は、勇気を振り絞って遠慮せずに話してみてください。詳しくは「ストレスによる吐き気で注意したい病気と対処法」をご覧下さい

吐き気が出た時の対応

○次に当てはまる場合は、夜間・休日を問わず救急病院を受診しましょう。状況によっては救急車の要請が必要です。どうしても受診できない場合でも、翌朝には必ず受診しましょう。

激しい嘔吐があり、食事だけで無く水分も摂ることが出来ない。
吐き気や嘔吐だけでなく、お腹の痛みもあり、排ガス・排便も全くない。
吐き気や嘔吐だけでなく、激しい頭痛もある。
吐き気や嘔吐だけでなく、麻痺・しびれ・ふらつきなどがある。
意識がもうろうとしている。

○次に当てはまる場合は、翌日〜近日中の診療時間内に消化器内科を受診しましょう。

嘔吐を繰り返しているが、水分を摂ることができる。
嘔吐はないが、吐き気が続いている。
発熱、下痢などの症状がある。


○場合によって消化器内科の受診を考えましょう。気になる・困っている場合には消化器内科の受診を検討しましょう。

吐き気や嘔吐が出現したが、短時間で改善し、その後は痛みが無い。

当院で行う検査

胃内視鏡検査(胃カメラ)を受けられることをおすすめします。
胃内視鏡検査(胃カメラ)
胸やけの症状がある方には、原因を調べるために必要な胃内視鏡検査を行います。当院では、「苦しさと痛みに配慮した胃内視鏡検査」を提供することが可能です。 内視鏡を専門とする医師が、これまで培ってきた内視鏡技術の経験を十分に活かし、臓器のポイント毎にどのような内視鏡操作を行えば苦しさと痛みに配慮した検査になるのかを熟知していますので、安心してお任せください。そしてみなさま各人に合わせた、最適な量の鎮静剤を考えて検査をしています。多くの経験により検査中の苦しさを軽減し、検査後もしっかりとした目覚め・気分不良がないように配慮しています。みなさまから検査後に「思った以上に楽だった」と思っていただける内視鏡検査を実践しています。まずはお気軽にご相談ください。

今、吐き気で悩んでいる方へ

自己判断や放置は禁物!まずは受診を

吐き気、嘔吐がみられる病気は非常にたくさんあります。自己判断や放置はせず、特に食事が食べられないぐらい症状がひどい場合や痛みや発熱などの他の症状を伴う場合は、早急に病院を受診しましょう。
基礎疾患がある方は、まずはかかりつけ医に相談し、必要に応じて胃や腸などのおなかの検査も行いましょう。その上でお腹の病気が疑われる場合は、消化器内科を受診し、診察の上、必要な検査を受けましょう。是非一度、当クリニックへご相談ください。
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックでは、消化器病専門医および消化器内視鏡専門医をともに取得した経験豊富な医師がお腹の症状を訴える患者様の診察を行っています。吐き気や嘔吐を引き起こしている原因や疾患を診察や検査で特定し、症状を改善させるための治療方法をそれぞれの患者様に合わせてご提案致します。その他にもお腹に関して悩んでいる事がある場合は、何でもお気軽にご相談下さい。

3分でわかる!苦しくなく痛みに配慮した内視鏡検査(胃カメラ)の特徴

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