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大腸がん検査を便潜血検査だけで済ませていませんか?

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便潜血検査の本当の意味を理解していますか?

健康診断の便潜血検査、意味を理解せずになんとなく行っていませんか?
便潜血検査が陽性で大腸内視鏡検査を受けることは非常に意味のあることです。しかし、陰性の方は本当に内視鏡検査を受けなくても良いのでしょうか。陰性の方でも大腸がんの可能性があります。便潜血検査の結果にかかわらず、一度は大腸内視鏡検査を受けましょう。この動画では便潜血検査のことを詳しく説明しています。

会社の検診や市の検診などで「大腸がん検査」という名のもとに広く行われている「便潜血検査」ですが、はたして本当に大腸がんを早期段階で見つけるための検査なのでしょうか?
便潜血検査は簡便で・安価に大量の人数をさばくことができる検査であるため、会社や市町村の大腸がん検診に広く用いられていますが、早期の大腸がんや大腸ポリープで便潜血検査が陽性になることは極めて少なく、大腸がんがかなり進行して、便潜血が陽性になることは極めて少ないと言われています。

特に、大腸の始まりの部分であるお腹の右側の盲腸部・上行結腸・横行結腸では、便がまだ水分を多く含む状態であり、便が柔らかくて固形になっていないため、大腸がんや大腸ポリープの引っかかりによる出血や痛みなどの症状が出るケースは非常にまれであり、大腸がんの早期段階や大腸ポリープでは便潜血が陽性になることは極めて少ないと言われています。大腸がんは「症状が出にくいがん」の代表であるため、逆に症状が出た段階ですと、かなり進行した「手遅れ大腸がん」の状態で見つかることが多いとされています。

大腸がんは自覚症状が特に表れにくく、現在、女性のがん死因の第1位、男性のがん死因の第3位になっており、2020年には男女とも、がん死因の第1位になると推察されている程、近年激増しています。
血便や便通異常などの症状が出始めた時には、本格的にがんが進行しているケースがほとんどであるため、症状が出る前の「手遅れ大腸がんになる前段階での早期発見」が何よりも大事です。大腸ポリープから大腸がんに進展することが大部分であるため、大腸がんになる前の大腸ポリープの段階で内視鏡的に切除してしまえば、体に負担がかかることなく、大腸がんへの進展を防ぐ事ができ、「究極のがん予防」と言われる所以です。また、仮に大腸がんになってしまっていても、大腸がんの深部への深さが比較的浅い早期段階で発見できれば、外科的手術もせず、内視鏡治療でがんを取り除くことが可能であるため、大腸内視鏡検査による早期発見・早期内視鏡治療が大変重要になってきます。

つまり、大腸がんを早期発見するためには、実際に大腸の中を内視鏡で観察するのが一番正確で、きちんとした評価をすることができ、便潜血検査だけでは大腸ポリープや早期の大腸がんの有無は全く分からないため、早期発見につなげることが難しいと言われています。このように便潜血検査の仕組みを知ることができれば、便潜血検査は大腸がんや大腸ポリープの早期発見にはほとんど意味をなさないと言われていることが良く理解できると思われます。

大腸ポリープの段階や早期の大腸がんであれば内視鏡で切除することができますので、大腸がんは“予防できるがん”の一つとも言われています。大腸がんが急速に増加している現在、早期発見に意味をなさない便潜血検査だけで済ましてしまわずに、一度大腸内視鏡検査をきちんと受けることを強くお勧め致します。一般的に言われている下剤の量が多く、味がまずく、検査自体もつらいものだという定説が当たり前になっていますが、当院では下剤の量や味もそれぞれの患者さんに合わせて工夫をしており、苦痛なく大腸内視鏡検査を受けることができるように努めておりますので、自分のためにもそして大切な家族のためにも、一度大腸内視鏡検査を受けてみられる事を強くお勧め致します。

便潜血検査の実際の仕組み

01

便潜血検査が陽性となる場合

便潜血検査が陽性となるまず第1の状態は、多くの日本人が持っているとされている「痔」がきれることにより便に血が付くということが考えられます。

第2の状態は、大腸がんがかなり進行して、サイズが大きくなることにより 便の通り道が狭くなり、便が進行大腸がんの表面に擦れて血が付くということが考えられます。大部分の便潜血陽性の原因は、痔がきれることにより陽性になるとされていますが、進行した大腸がんが存在しないかの確認を大腸内視鏡検査で行うことは大変重要であると思われます。

02

便潜血検査が陰性になる場合

早期の大腸がんや大腸ポリープの場合は大腸の管腔に占める大きさがまだまだ小さいため、便が通過する際に擦れて血が付くということにはならずに、便はスルッと通過してしまいます。そのため、便潜血検査では陰性という判定が出てしまいます。

最後の関門である、「痔」がきれないと最終的な判定も便潜血陰性となり、早期の大腸がんや大腸ポリープが見過ごされしまう可能性が出てきますので注意が必要です。便潜血検査は早期の大腸がんや大腸ポリープを見つける検査ではありませんので、なんとなく便潜血検査を受けて安心されている方は要注意だと思われます。

便潜血検査と実際の内視鏡画像との比較

症例1

便潜血検査陽性の大部分を占める「痔」の内視鏡初見

ハイビジョン内視鏡

内痔核と呼ばれる痔の内視鏡所見です。 便潜血陽性の原因の大部分はこのような内痔核 などの自覚症状のない痔が原因であることが 大部分であります。

症例2

6mm程度とサイズ的には小さい早期大腸がん

ハイビジョン内視鏡

直腸の早期直腸がんの内視鏡所見です。6mm程度の大きさでありますが、早期直腸がんの内視鏡像です。当然、便潜血検査 では異常なしとなっていましたが、この ような小さな病変では便に血が混じることはまずありませんので、注意が必要です。早期直腸がんですが、当院での日帰り 内視鏡治療で完治しております。

拡大内視鏡

病変を100倍に拡大するハイビジョン拡大 内視鏡機能を使用することによって、 ポリープの表面模様から「がん」の成分が含まれていることが一目瞭然で判別することができます。

症例3

便潜血検査陰性であったが、大腸内視鏡検査で発見された将来がん化する可能性のある大腸ポリープ

ハイビジョン内視鏡

このような大きさの大腸ポリープでは便潜血検査で陽性になることはまずありませんし、ましてや自覚症状などはまず出ませんので、大腸内視鏡検査でしか発見できない病変です。

NBI

NBI(狭帯域光観察)や100倍拡大ハイビジョン内視鏡などを組み合わせることによって、「がん」であるか否かを即座に判別することが可能になります。

症例4

便潜血陰性の早期大腸がん

ハイビジョン内視鏡

大腸の管腔の大部分を占めるぐらいの大きさの早期大腸がんでもやはり便潜血検査は陰性でありました。このぐらいの大きさになっても便潜血検査では異常なしと出てしまいます。

NBI

症例4のNBI(狭帯域光観察)の内視鏡所見です。病変をNBIとハイビジョン拡大内視鏡で観察すると「がん」になっている部位をはっきりと認識することができます。

症例5

ようやく便潜血陽性になるぐらいの進行大腸がん

ハイビジョン内視鏡

これぐらい進行して便の通り道が狭くなることで、便が通過するときに大腸がんと接触することにより、便が擦れて血が付着し、便潜血陽性となります。便潜血陽性で見つかるとしたら、「痔」を除いてはこれぐらい進行して初めて便潜血陽性となることが多いと言われています。

拡大内視鏡

症例5の拡大内視鏡像ですが、便が通るスペースがほとんどなくなり、便との接触で出血するようになって、そこで初めて便に血が混じるようになってきます。これで見つかっても手遅れの状態となってしまいますので、内視鏡での早期発見が重要となってきます。

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